【呪術廻戦】高専辞めたら先輩病んでた【男主】

七歩 ページ7

やけにすました顔の奴がいると思った。




艶のある黒い髪に、真っ黒な瞳。


高専の制服は少し大きいのか、ダボッとした服装。


裾から見える手は小さくて、
折れてしまいそうなくらい細い。


黒い容姿に対して、肌は真っ白に近くて 、
綺麗だなって、そう思った。




そうして、




面白半分でちょっかい出したら、
全然表情変えないし、
俺の名前聞いても反応しないし、

なんかイラついた。



だから、アイツの顔が変わるように
ちょっかいをかけ続けた。



気付いたら、
誰にも見せたことの無いような表情が見たくなった。





俺を誰よりも多く視界に映して欲しかった。





そうして、繰り返し、繰り返し、繰り返した。




ダメな事だと気付かず、



自分の情が赴くままに言葉を吐いた。





泣きそうになっているのを見て、
酷く興奮した。かわいい。かわいい。






俺だけだ。




きっとこの表情は俺にしか見せてくれない。




あぁ、なんて、弱くて、脆いんだろう。





でも、大丈夫。





俺が守ってやるから。









そう思ってたら、




いつの間にか、目の前から居なくなっていた。




毎日、毎日、声をかけていたのに、今はいなくて、




心配で、どこに、行ったの、とか、気になって。




どこで、何してるの？




誰と一緒にいるの？





誰のこと考えてるの？









ねぇ、









ねぇねぇねぇねぇねぇ。


ねぇ？


そう、

気になって。
気になって。
気になって。
気になって。
気になって。









_____お前も俺を置いてくの？

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