今度は指にして？ 2【arym】

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山田side


そういえば光くんは大ちゃんになんて言って説明したのかな



気になって質問したら
大ちゃんは光くんからはなにも聞いてないと言った


それを聞いて

大ちゃんには言わないでというあの約束を守ってくれたんだと嬉しくなる








あんな話をしたら大ちゃんはもしかしたら引くかもしれない


男に襲われそうになったなんて

その男を見て怯えて立ってられなくなったなんて





だから大ちゃんには言いたくないんだ

言ったら大ちゃんの中で俺が汚れてしまうような気がした



大ちゃんの目に映る自分は綺麗なままでいたいから


有「なんのこと？それ」

山「ほんとになんでもないよ、気にしないで」




そんな自分のことしか考えてなかったから


大ちゃんが悲しそうな顔をしたのに気づかなかったんだ








有「あの、さ山田」

山「うん？なぁに」

有「あ、いや……やっぱなんでもない」



さっきまで合わさっていた視線は合わなくなってしまった


穏やかな雰囲気はなくなり
代わりに気まずい空気が流れる


今までこんなことなかったのに…………








俺たちは互いに必死で

自分の嫌なところを見せたくなくて

相手の中での自分をよく見せたくて




だから







すれ違ってしまっていることに気づかなかったんだ

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