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ページ10

山田side


大ちゃんもクラスに慣れてきた頃


山「じゃあ、今日は文化祭についての話し合いをします」

黒板の前に立ってこの前の委員会で言われたことを伝える

俺たちの学年は劇をやることになっている

山「まず、演目を決めます。なにか案がある人いますか?」

「シンデレラとかどうかな?」
「眠り姫!」
「ロミジュリは!?」

有名なお話が続々とあがってくるなか、1人の男の子が手を挙げた


山「はい、中島くんどうぞ?」

中島くんは、身長が高くて顔がとても整っていて勉強もスポーツも人並み以上にでき、しかも男女関係なく優しい

けど、彼はモテない


なぜか?


それは唯一の欠点が彼にはあるからだ

中「はいっ!僕は、学園モノがいいと思います!知念くんと大ちゃんのっっ!」

そう、彼は重度の腐男子なのである



ざわっとクラスの空気が変わる



山「え........、それはつまり........?」
びーなんとかってゆう........中「びーえるですっ!」

やっぱりっ!!!!!!!!!



でも、大ちゃんは知念と一緒にできるんだから嬉しいかな........?


ちら、と大ちゃんを見ると自分の話題が出たなんて知らないのか、知念と楽しそうに話していた



ほ、と胸をなでおろしてしまう

大ちゃんのこと応援するって決めたのに........
俺って最低........



そんなことを考えていたら、いつの間にか下を向いてみたいで

ずいっと中島くんが俺を覗き込んで

中「ね?いーでしょ、山田くん!!山田くんが説得したら2人ともやってくれると思うし台本なら俺がもう書いたからっ!」


山「え、もう台本書いてくれてるの?すごい、中島くんっ!」


台本があるなら、完璧じゃないか
もうこのまま中島くんの案にしようかな........と思い、渡された台本を読む


中「いや〜ほんと難しかったよぉ!」


なんて照れ笑いを浮かべて、台本を一緒に覗き込んでくる中島くん



一方俺はというと



山「な、な、な、中島くんっっっ!!!」



どんどん顔が熱くなっていくのを感じる



だって、中島くんの渡してきた台本は学園祭に出せるお話ではなかったから




山「こっ、こんなのだめっ!!!はっはっはずかしすぎるっ!!!!!!はれんち!」



中「え〜山ちゃんたら、厳しい〜!」


ぷーっと口を三角に尖らす中島くん


っていうか山ちゃんてなに!!







結局、演目はロミオとジュリエットになりました。

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作者名:海月 | 作成日時:2019年10月10日 18時

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