今度は指にして？【arym】 (ページ11)

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有岡side

いつの間にか決まっていた配役

ロミオ役の俺、ジュリエット役の知念

控えめに言って........

最高っ！

放課後いつものように、山田とふたりきりで話している時

有「あれ、山田は何役なの？」
と聞くと山田はふるふると首を振って
山「俺は役なんてないよ、衣装係」

有「そうなんだ、山田器用そうだから作るのうまそう」

なんて微笑めば山田は照れたように下を向いてしまう

下を向かれると表情が余計に分からなくなってしまうから困る

有「山田、顔上げてよ～」
つんつんと山田の頭をつつくと顔をあげた山田

有「山田ァ、照れちゃったのぉ？笑」

ニヤニヤしてからかうとクラス日誌を書き終えたであろう山田に日誌でコツンとこづかれる

最初は前髪とか、メガネとかで表情が分かりにくいなって思っていたけど仲良くなっていくと山田って感情が表に出やすいタイプなんだって知った

だから、メガネとかで表情が見えなくても山田の耳とかが赤くなってれば照れてるってわかるんだ笑

ちょっと褒めただけなのに、こんなに顔を赤くしちゃって可愛いなぁ笑

山「もうっ、そんなことより知念とこの文化祭で距離縮めないとじゃないの？大ちゃんたら」

有「おおっ！！そうだった！山田ナイス！」
そう言うと、ぷいと視線を逸らしてしまった山田

俺なんかした？

でもそれは一瞬で
ぱっと俺の方に向き直す山田

山「どうしようかね、大ちゃん」

有「俺、知念を文化祭デート？ってゆうのかわかんないけど一緒にまわろって誘ってみる！！」

山「！！それ、とってもいいね！頑張って」

そのあと、知念はどういう乗り物が好きで劇とかはあんまり見ないことも教えてくれた

すっかり話し込んで、窓の外を見ると真っ暗になっていた

有「真っ暗になっちゃったな、帰らなきゃ山田。今日もありがとう！」

山「んーん、大ちゃんのお役に立てたなら全然いーよ」

そう言ってニコッと笑う山田

自分の時間を割いてまで、俺の相談に乗ってくれる山田

もし、山田が困ったら絶対助けてやる、と密かに心に誓った