中原幹部と家出少女 2nd。【文スト】

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「後悔なんて中也さんを好きになった時点でしてますけど？しかもそれを好きだと知らない自分にも腹立ってますけど？ていうか中也さんを好きだと自覚してしまった事にも後悔してますけど？」


『よくノーブレスで云えたな…』


「そりゃどーも。」


お陰で今肩で息をしているところですけど。


中也さんは暫く何も云わなかったが、何かが切れた様にふっと笑った。


「その後悔も幸せに変えてやるから、俺と付き合ってくれませんか。」


足音が聞こえ、振り返るとそこには


「……莫迦じゃないの。」


今すぐ逢って抱き締めたい人が居た。


「中也さんの莫迦。ちび。単細胞。」


「悪口なら後で幾らでも受け付けてやるから。それで、返事は？」


「はいに決まってるじゃんか…」


中也さんは私を優しく抱き締めてくれた。


兄と喧嘩して抱き締められた時はわからなかったけど、好きな人に触れられる事がこんなにも嬉しい事とは思わなかった。


「何泣いてんだよ。」


中也さんは私の目に溜まっていた涙を拭ってくれた。


「A。愛してる。」


「…私も。」


若し順序が違ってても、好きに気づけた。大切な人に出逢えた。


幸せな事じゃないか。


おめでとう。

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