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試合が終わり、私は試合報告やら次の試合の準備やらを終えてからすぐ黒尾くんを探した。
「黒尾くん、お疲れ様!すごかった!!レシーブもだけど、特に最初のサーブ!!」
自販機の前にいた黒尾くんに、私は興奮気味に言う。
「…アリガトウゴザイマス。最初のは、調子に乗りマシタ」
「確かに反則になっちゃったのは残念だったけど、あんなにすごいサーブ見れて興奮しちゃったよ… バレー部ってみんな普段からあんなの打ってるの?」
「全員が全員ジャンプサーブ打つわけじゃねえけど、俺は少しでも試合が有利に動くように練習してるかな」
「そうなんだ、あのサーブは黒尾くんの努力の結晶なんだね…私も得点板係じゃなければキャーキャー言いたかった」
「ふ、なんだそれ。高瀬さんが大きい声出してんの想像できねぇんだけど」
「ええ、黒尾くん私をなんだと思ってるの…」
しばらく談笑していると、自販機の前にいながらも黒尾くんの手には飲み物が握られていないことに気づく。
「…黒尾くん、好きな飲み物は?」
「ん、わりとなんでも飲むけど強いて言うなら炭酸?」
「わかった、ちょっと待ってて」
そう言って私は某ビタミン炭酸の黄色い方のボタンを押す。
「はい、この前のお礼と次の試合も頑張れのやつです」
私がそう言ってひんやりしている微炭酸のそれを渡すと、黒尾くんは固まっていた。
「…もしもし、キャプテン?」
私が顔を覗き込むと、ハッと我に返る黒尾くん。
「…ん、サンキュ。良かったら次の試合も見に来てな」
「うん、もちろん」
次も勝ってね、と私が拳を差し出すと黒尾くんも拳を合わせてくれる。
「黒尾くん、手おっきいねぇ」
「そりゃ、男子ですから」
「確かにそーか…」
拳越しでも伝わる手の大きさに感心していると、さっきの試合で審判をしていた金髪の子が来た。
「…クロ、今日の部活対抗リレー出るんでしょ。虎たちが呼んでる」
「あ、おう。今行く」
じゃあまたな、と言って金髪の子と一緒に歩いていく黒尾くんを手を振って見送る。
…黒尾くん、クラスのリレーだけじゃなくて部活対抗リレーにも出るのか。
プログラムに名簿までは書いてなかったから知らなかった…。
今度こそちゃんと応援できたらいいな、と考えつつ友達と合流しようと待ち合わせ場所に向かった。
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すめし(プロフ) - 黒瀬将哲さん» うわあ〜〜〜〜〜しばらく更新できてないのにも関わらず暖かいコメントありがとうございます(;;)(;;)そう言っていただけて嬉しいですありがとうございます!!!! (2021年5月16日 22時) (レス) id: 3fd1cc3a0e (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬将哲(プロフ) - めっちゃ好きなんです。。。この作品!!!更新楽しみにしてるんで、無理しないように頑張ってください!! (2021年5月8日 18時) (レス) id: 933fb2550f (このIDを非表示/違反報告)
すめし(プロフ) - ぴよさん» ぴよさん!!またコメント頂けるなんて、嬉しくて泣きそうになりました…毎度暖かいお言葉ありがとうございます!!!これからも頑張れます〜〜〜(;;) (2021年3月27日 16時) (レス) id: 3fd1cc3a0e (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 2回目のコメント失礼します。投稿お疲れ様です。すめしさんのお話を見ていつも楽しませてもらってます...!!これからも応援してます!大好きです! (2021年3月27日 7時) (レス) id: ebdd1925d4 (このIDを非表示/違反報告)
すめし(プロフ) - たおさん» うわあ〜〜〜〜〜〜一番大事なところ間違えてましたご指摘ありがとうございます!!!!!!!!修正しました!!!!m(_ _)mそして嬉しいお言葉ありがとうございますそれを聞いて私が元気もらいました。。更新頑張ります!!!! (2021年2月19日 22時) (レス) id: 3fd1cc3a0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すめし | 作成日時:2021年1月15日 21時