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「そして、そいつに伴って…こちら！！」
オールマイトがそういうと、ガコッという音と同時に壁に何か線が浮き上がる。
「入学前に送ってもらった「個性届」と「要望」に沿ってあつらえた…」
あっという間に壁から直方体の棚みたいなものが出てきた。
「戦闘服(コスチューム)だ！！！」
「「「「「おおお！！」」」」」
私も思わず声が漏れる。
私はデザイン力というものをお母さんのお腹に置いてきたので、外見の要望はほとんど出していない。
あまり見た目をイメージできていないから楽しみだ。
「じゃあ、1人ずつ押さないように取りに来てくれ！！」
皆んな立ち上がり、ドッと押し寄せる。
私はこの波に揉まれるのを恐れて、そのまま着席した。
隣の爆豪さんもあの中に入るのは気が引けるようだ、同じく座っている。
周りを見渡すと私達の2人だけ座っておらず、少し恥ずかしくなった。
爆豪さんは気にならないのだろうか…
そう思いながら、目を動かすと私の視線に気づいたのか舌打ちをして、
「さっきから見てきてんじゃねえぞ、風女」
と、吐き捨てた。ワーワーと騒がしい教室では誰1人と気づくような声の大きさではなかったけど、この私に向けられた言葉は私の鼓膜によく響いた。
「…」
思わず黙ってしまった。
何を言っていいのか分からないというのもあるし、他人にこういうセリフを面と向かって言われたことがなくてショックだ。
というかこの感じ、授業中に見ていたのもバレていたみたいだけど、君も睨んできてたけどね！！今朝ずっと！！！お互い様じゃないですかね！？
ようやく言いたいことは決まったが、私はぐっと堪えて顔を背けた。
居心地も悪いので波が引いてきたのを見て立ち上がり、自分のコスチュームを受け取り退散した。
この人に感謝できないということを再確認し、結局雄英高校に受かったからもういいかと思い始めている。
爆豪さんも受け取ってガタンと大きな音を立てて座った。ずいぶんご立腹だ。
オールマイトは皆んなが戦闘服を受け取ったのを確認した。
「着替えたら順次グラウンド・βに集まるんだ！！！」
「はーい！！！」
皆んな高らかに返事している中、私の顔は死んでいた。
心なしかコスチュームが冷たい。私はそれを温めるようにして抱き抱えて、オールマイトの指示通り更衣室に向かった。
どうか、この席で平和に暮らせますように。
私は今から始まる戦闘訓練のことより、将来の安寧を願った。
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スパゲッティ(プロフ) - もりさんへ コメントありがとうございます！！！！！そう言っていただけて、本当に嬉しいです！！！！末長く見守ってください！！！ (1月1日 12時) (
レス) id: b7c2ae5cf5 (このIDを非表示/違反報告)
もり - 面白いです！更新待ってます！！ (12月31日 22時) (レス) @page43 id: 9b7538881a (このIDを非表示/違反報告)
スパゲッティ(プロフ) - 美音さんへ コメントありがとうございます！！！！復活したので、これからモリモリ頑張ります！！！ (12月7日 15時) (レス) id: b7c2ae5cf5 (このIDを非表示/違反報告)
美音 - 更新頑張ってください！！！！応援してます (12月4日 9時) (レス) @page42 id: 6e3a47796c (このIDを非表示/違反報告)
スパゲッティ(プロフ) - しんどぇさんへ ありがとうございます！！！！お陰でようやく次の話かけました！！！！ (9月2日 18時) (レス) id: b7c2ae5cf5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかん | 作成日時：2023年5月13日 23時
