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ナワーブside
「…うう、ッ…○○がぁ…僕のせいで…ひくっ」
「…うん、トレイシーお前はよく頑張った。怖かっただろうな…あとは俺に任せとけ」
「こ、っ…わくて…!でも僕はなんにもできなくて…!ごめんなさいいいっ…」
………___まずいな。
トレイシーの頭をぽんぽんと撫でながらそんなことを考えた。
エミリーは大分遠くの方で解読をしているのか、○○の耐久力が半分を過ぎても『解読に集中して!』と信号を送るだけだった。
エミリーも苦渋の決断だったんだろうな。
「…俺が助けに行くから、トレイシーはエミリーの所に行けよ?それもあって多分信号を送り続けてるんだと思う」
トレイシーの返事を聞かないまま、俺は走り出した。…最悪だ。
あと暗号は2個だとはいえ、こんなに士気が下がってしまっていると勝てる試合も勝てない。
「………、俺が行くしかないよなぁ」
妙に冷たい肘当てが…戦争を思い出させた。
…………………よし、いた。
ハンターはキャンパーが極まった奴みたいだな…いや、○○が好きで一緒にいたいとか。
後者だったら俺がここで殴り倒す。
すると、何やら○○がブツブツと唱えだした。
「………早く飛ばしてよ……ねぇ、みんなの役にたてないと…っ、うあ……」
「…おやおや、泣いてしまいましたね…ほら、いいこいいこでもしてやりましょうか?」
ドン。
鈍い音がフィールド上に響いた。
「…おい○○、逃げんぞ」
「……ナワー、ブ……………」
アイツが○○の頭に手を置こうとした瞬間に能力を使って気絶させた。
普段は逃げる時用に使うものだったけど、まあこんな使い方も時には良いだろう?
信じられないというような顔で俺を見上げる○○と、とにかく走った。
…このままじゃハンターに追いつかれてしまう。
「…なあ、○○」
「……な、なに………」
「俺こっちに逃げるからさ、お前ゲート前待機しといてくんね?」
半場無理やりに行かせる。
…こんな感じで終わるのもカッコイイだろ?
「…さっきの、責任取って貰いましょうか」
「はァ、責任??知ったこっちゃねぇな?そっちこそ○○に手ェ出したのどーしてくれんだ?」
「○○はお前のじゃない…」
「…そのままそっくりお前に返すよ」
楽しい楽しいチェイスの始まりだろ?
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めんへらうさぎ(プロフ) - 今日初めて読んだのですが、すっごく好きです……。奥手なナワーブくん可愛すぎるし、ちょいちょいとおちょくってくるイライくんも可愛かったです…!イソペも可愛くて、とてもいい作品をありがとうございました(><) (2019年7月16日 22時) (レス) id: 9158c232db (このIDを非表示/違反報告)
ゆーな(プロフ) - 名前変えても○○になってます… (2019年6月18日 21時) (レス) id: 1ac6299c65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:5号機ちゃん | 作成日時:2019年6月14日 22時