第144話【ゆらゆらゆらゆら】 ページ20
その日の夜。
私は風呂から上がって、一人部屋でゴロゴロしていた...んだけど。
【 ... 】
『もうさぁ、ゲームくん拗ねすぎだよ〜...、言うからちょっと返事してって...ねぇ〜』
一向に返事してくれない。
私がなかなか教えなかったのが、彼にとって気に食わなかったようだ。
『...ゲーム、くん.....』
私はゲームくんを持ち上げると、ぽつり、と呟く。
『＿＿＿＿＿＿＿蒼季、遊楽。』
【 】
突然、頭を殴られたような錯覚に陥る。
何が起こったのか分からないまま、私の意識は途絶えた。
____________
『っ、』
ば、と起き上がると、そこは暗闇の世界。
目の前には、青髪の男が立っていた。
『.....え、』
がし、とその男に思い切り肩を掴まれる。
思わず出そうとしていた言葉も、喉の奥に引っ込んでしまった。
【っ何故、何故...！！何処で、何処でその名を...！！】
男の顔は相変わらず黒いモヤのせいで見えない。
けれど、どこか悲しげで、怒っている。
『...昨日、オールフォーワンのところに行って、全部、話を、聞いた。』
私がそういうと、男の手の力が強くなる。
痛さに思わず顔を歪めるが、力を緩める様子など見えない。
【なんで...なんで、今更...、あなたは、知らなくてよかった...良かったんだ...。私の名など...、どうして...。】
男の手が震えているのがわかる。
暗闇の世界で聞こえる音は、男の声と、私の喉に、冷たいのか暖かいのかすらも分からない、そんな空気が通る音。
私は思わず自分の手を男の顔の前に移動させる。
そこから、男の右目の端から、左目の端まで手でスライドさせる。
そこには、モヤが晴れた彼の顔があった。
青髪で、整っているけれど、どこか幼い彼の表情は、苦痛に歪んでいた。
【あなたには知って欲しくなかった...！】
そう、言葉を残すと、暗闇の世界から、彼は消えた。瞬き一つで、彼はどこかへ消えた。
私は、シワの出来たパジャマの袖を引っ張ると、膝を抱えて座る。
寂しいけれど、朝が来るまでだ。
寂しくても、ゲームくんは来ない。
ごめん、ごめんねゲームくん。
そう謝りながら、私は目を閉じた。
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エドワード - メープルさん» えっ (2020年1月7日 16時) (
レス) id: 09090d6677 (このIDを非表示/違反報告)
メープル - 鋼の錬金術師のエドワードと幼女戦記のターニャお願いします！！！ (2018年9月25日 22時) (レス) id: 6a973d41c4 (このIDを非表示/違反報告)
樹の幹 - 確か織田作の異能は意図して見れるものではなかった気がするのですが…あ、僕もよくわかって無いので修正とかはしなくていいと思います！更新頑張って下さい！ (2018年8月18日 19時) (レス) id: e640de58c3 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーとです。 - おおおおおおお織田作の異能だぁぁぁ(泣 (2018年8月5日 19時) (レス) id: fc82e8dbe1 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - 神威きたぁぁぁ!!!! また出して下さい!!!! (2018年2月27日 21時) (レス) id: eae4b70575 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白蛇の柊 | 作成日時：2017年11月29日 7時
