検索窓
今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:34,199 hit

3話「好奇心の若様」 ページ4

私の名前は、七々扇 時雨。若様のお付きである。

若様は大財閥、剣家の跡取りであることから、私が使いになった幼き頃から頭脳明晰で、何事にも心を乱さず、冷静に的確な判断をしてこられた。



そんな若様を私は心から尊敬しており、お慕いしている所存だ。

しかし、今の若様は、今までにないくらいに悩んでおられる。私はずっと若様の表情を見てきたが、あんなに険しい表情の若様は見たことがない。



そんなに若様にとって、サッカーは特別なものなのだろうか。





確かに、若様は幼き頃からサッカーに興味を持ち、何よりも熱心に取り組んでいた。

私も、サッカーをしていたときの若様の表情は、生き生きとしていて、一番輝いていたと思う。




冷静沈着であまり表情を出さなかった若様が、年相応に楽しんでいる表情を見ると、とても嬉しかったものだ。





『・・・わかった』

若様は、何かに言い聞かせるようにそう言い、趙金雲に向き直る。

考え事をしていた俺は、若様の言葉ではっと我に返った。



・・・えっ、若様⁉それはどういう意味のわかったなのですか⁉

「わ、若様っ?」


俺は、少し焦りながら、そう問いかけるも反応ナシ。



・・あっ。

俺は、察してしまった。


この顔は・・・好奇心の表情だ。若様の久しぶりの好奇心が出てきてしまった。



頭を抱えたときにはもう遅い。



『その志、受け取った。』

4話「若様、日本代表と対面する」→←2話「若様、日本代表になる」



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (25 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
42人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

riko(プロフ) - 見てくれて、ほんとうにありがとうございます。頑張ります! (2018年11月22日 5時) (レス) id: 9c0b71dfd3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 主人公の名前、性格、設定すべて好みです!文章の書き方とかも丁寧で…とても面白かったです。続き楽しみにしてます。更新頑張ってくださいね! (2018年11月22日 0時) (レス) id: f01d23ed14 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:riko | 作成日時:2018年11月19日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。