どういう事やねん 2【HQ】【宮侑】

35・侑の優しさ ページ35

咲「え？！戻ってきて侑くん！」


治「明日の話まだ決まってへんやろ…！山瀬さん連れてコンビニはまた今度行けるやんか」


侑「…」


貴「な、なぁ侑…ちょ待って待って痛い」


話しかけた瞬間、手を強く握られて、さっきよりも速く歩き出した侑。


痛いし速いわ


貴「さ、咲！治くん！明日の予定また教えて！頼むわ！ﾊﾞ､バイバイ！！」


2人とも混乱しとるな。…大丈夫、私が1番混乱しとるから。


…そう言えば咲、さっき私になんも声掛けてくれへんかったやん、後でシメたる

＿＿＿＿＿＿＿＿＿


侑「…ここ座れ」


貴「…ここコンビニちゃうやん」


侑「ええから」


無理やり座らされた場所は＿＿公園のベンチ


嘘ついてまでなんで？と思っていたら、


侑「なぁ、」


と言葉を発した侑の顔は、酷く歪んで見えた


侑「…すまんかった」


貴「…え？…な、にが…」


侑「昨日の3年との話…」


まさかここまで連れてきてこの話やと思わんかった。それなら向こうで良かったんちゃう？


貴「…別に、侑、悪ない…」


侑「…ほんまにそう思とるか？」


貴「何がやねん…私はいつでも正直ー」


侑「ちゃうやろ！！」


いきなりの大声で、地面を見ていた私の視線は、無意識に侑に向けられた。


侑「…いつも正直とか言うなや、ほんならなんでさっきあんな顔したんや」


"あんな顔"の意味かわからんくて呆然とする


侑「ほんまはあん時怖かったくせに…」


貴「…は、なんでそんなん…」


侑「さっき俺が昨日いけたかって言うた時、むっちゃ辛そうやった」


ほんの些細な、一瞬しか見せんかった私の顔を見逃さずに見てたんやろう。侑は…


侑「泣きたかったら泣けや」


貴「…そんな漫画みたいなセリフ…」


言うてこんなかっこええと思えんのは、侑やからやろうか？いやいやそれは無い


侑「…泣かんのか？」


貴「泣かん、そこまでやないから」


私はそこまで涙脆ないねん、申し訳ないけど


せやけど救われたなぁ、侑のこの一言に。


侑「…そんなからかうなや、俺結構頑張って言うたんやけど…」


貴「知ってるわ、そんなん…」


侑「明日、来れるか」


貴「…もちろん」


侑「辛かったら言えよ」


貴「…カッコつけやん」


侑「それでええわ」


侑ってほんまムカつくわ


貴「…――――ぅ」


侑「？」


言いたい5文字、まだ直接は言われへんなぁ


メールやったら送れたのに…恥ずいわぁ…


…いつか言えたらええんやけどな

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