ねぇ、お兄ちゃん

楽しいこと31 ページ31

「これ、何？」




と萩原さんが私に聞く
私だって分からない。こんな盗撮、気持ちの悪い手紙がこんなに沢山あるなんて


鳥肌が立った。悪寒もした。
ストーカーにずっと見られていると思うと吐き気がした。





「わか、わけが、わかんない」


何とか平常心を保とうと努力はしたけど、こんな状況で平常心なんか保てるわけなく、焦りに焦ってしまった
バレたくなかった。ただ付きまとわれてるだけならまだマシだった。でも盗撮となったら話は別で、警察沙汰になる問題もある



迷惑をかけたら嫌われる
また鈍臭いって言われちゃう、せっかく仲直りしたのに
他の人からも嫌われちゃう、どうしよう



「はは、きっと誰かのいたずらで、「イタズラでこんなことをしていいと思っているならそいつは刑務所行きだな」…手厳しいですね、」




「これは立派な犯罪、これは起訴してもいいと思うんだけど？」





萩原さんの言うことは一理ある、ていうか萩原さんが正しい。
警察に訴えればこれはもう良くなる問題で、早く解決できる。だけど私は、



もう誰にも迷惑かけたくない
やっとここまでみんなと仲良くなれて、楽しかったのに
私が我慢すればいい問題をわざわざ迷惑かけてまで解決しようとは思わない







もう、1人にはなりたくない











「…どうする？妹ちゃん」








「これくらい、なんてことないですよ。ただのイタズラですし、私なんかを狙ってもいいことは無いですし」










「本当にそう思ってる？誰かに迷惑かけたくないって理由だったら「放っておいてください！」、え」










「…送ってくれたこと、ありがとうございました。」








「この件は誰にも言わないでください、絶対に」







そう言って扉の玄関を閉める
感じ悪かったよね、でもそのくらい言わないと萩原さん絶対に心配してみんなに言うから
萩原さん優しいから








今回の件は10対0の割合で全部私が悪い
そう、私が悪いから、ストーカーなんて鈍臭いことされるから









「私が全部悪いから、」








嫌われちゃうなぁ、また鈍臭いっていわれちゃうかな
ごめんね、こんな奴で。こんな性格でごめん
私もっと頑張るから、嫌わないで

















君が死ぬまで____________。

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