ヒロイン！１２１ まふまふside ページ31
暇だからヴァンプと遊ぼうと思って救護室に入ると、ぶわっと強く風が吹いた。
ま「妙だな。」
ここには開く窓なんてないのに、風。
布団に包まれているヴァンプに近寄ると、ヴァンプはただ眉を顰めていた。
何かに耐えるように、手をぎゅっと握り込んでいる。
悪い夢でも見ているのかな。
ま「あっ、熱ある…。」
起こそうと思って頬に触れてみると、ものすごく熱かった。
とりあえずうらたさん、と思って手を離すと、ヴァンプの目が開いた。
ま「あ、起きた？大丈夫？」
ヴァンプはぼうっとしてどこか遠くを見ていた。
…寝ぼけてる？それとも熱で意識がはっきりしてない？
「…凪月？」
小さい声で誰かの名前を呼んだ。
なつき…家族の名前だろうか。あれ、でもヴァンプは家族がいないんだよね。じゃあ、ここに来る前の知り合い…とか？
熱が出たことで記憶でも混濁してるんだろうか。
ま「ヴァンプ、僕のことわかる？」
ヴァンプの顔をこちらに向けさせる。
「まふまふ、さん。」
ぽけ〜っとはしているが、一応大丈夫そうだ。
ヴァンプはだんだん眠気が覚めてきたようで、握りしめてた手を開いて、止まった。
ま「なにこれ、花びら…？」
右手からはらはらと、花びらが出てきた。
ひっ、と隣から息を飲む音が聞こえる。
「ロベリアだ…。」
ヴァンプは急に真っ青になった。
花びらをよく見てみると、その紫色の花びらにはところどころ赤黒い何かが付いていた。
人工的なフローラルの香りの中、ほのかに鼻先を鉄っぽい匂いが掠る。
変な匂いだ。
あまい。
ま「ヴァンプ、今そらるさんかうらたさんか坂田呼ぶから。僕もここから離れないから、少し落ち着いて。熱あるから怖い夢見てたんだよね。大丈夫。」
ぽんぽんと背中を叩きながら、とりあえず坂田に電話をかける。
ヴァンプは花びらを怯えた目で見ながら、僕の空いている左手を握った。
ま「あ、坂田？ヴァンプちょっと熱あって。それとね、なんかちょっとまずいこと起きたっぽい。まだ僕もよくわかってないんだけど、少し急いでもらえる？ヴァンプ怖がってるし。」
電話の向こうの坂田はよくわかってなさそうだったけど、
坂「そろそろ夕方の回診行かなと思ってたし、うらたさんに連絡だけして俺先そっち行くわ。とりあえずゆっくり落ち着かせたげて。」
と言って電話を切った。
僕はそのまま端末でブラウザを開くと、『ロベリア 花言葉』と入れた。
結果だけ見てすぐ、僕は端末をポケットにしまった。
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神咲のあ(プロフ) - ももさん» ももさん、初コメありがとうございますー！！！ほんとに励みになりますありがとうございます。亀更新ですが是非是非これからもよろしくお願いします！！！ (2018年4月13日 9時) (
レス) id: 0cca539cb5 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 初めてのコメント失礼します…！いつも続きの展開が気になってソワソワしてます(*´u`)無理なさらず頑張ってください…！応援してます！ (2018年4月5日 21時) (レス) id: 514ce4152b (このIDを非表示/違反報告)
くりふわ@想伝(プロフ) - ああああああああああああああ天月すん！！！嬉しい！！！やばい！！(語彙力)取り敢えずありがとうございます！！！！！！！！！ (2018年3月16日 19時) (レス) id: 77ed961b3e (このIDを非表示/違反報告)
神咲のあ(プロフ) - ヨワムシうさぎさん» ではツイッターにリプ送らせていただきますね！ (2018年3月16日 15時) (レス) id: 0cca539cb5 (このIDを非表示/違反報告)
ヨワムシうさぎ - 神咲のあさん» えっと、ＵＲＬの貼り方というかそもそもＵＲＬがなんなのかわからないのでツイッターでよろしいでしょうか？ 私のアカウントは「月夜の黒兎 @blackrabbit9603」です。 (2018年3月16日 15時) (レス) id: 9999d2d00f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神咲のあ | 作成日時：2018年2月12日 18時
