ヒーローがログインしました！season3【歌い手】

ヒロイン！１１８ まふまふside ページ27

ちゃんと午後から仕事出てたんだけど、局長からめっちゃ怒られた。機密文書持ち出しがバレたらしい。

いいじゃん別に、局長をはじめとした空想管理局員のほとんどには閲覧権すらないんだから…とは思ったけど、そんなこと言った日には説教が長くなって耳がたこでふさがりそうになるのでやめた。

まぁ基本空想管理局の仕事をサボってる僕だけど、それでも空想管理局の中ではなかなかに立ち位置が高い。と、いうのも…

男「槙さん、よろしくお願いしますね。」

ま「はい、これが僕の仕事ですので。」

少し伸びをすると、管理局専用端末で電子空間内に入った。

ま「多いなぁ、困るんだよねこうゆうの。」

そこにはたくさんの『ウイルス』がいた。

僕の空想管理局での位置付けは『空想管理局特別局員』。ウイルスバスター。そもそもこのウイルスバスターの仕事をしている人は日本では僕と、あと2人しかいない。あと2人の方はここではなく、国会議事堂と皇室に配属されてるらしい。

空想管理局はその情報量の多さからサイバーテロやらハッキングやらに狙われやすい。

それが国内の愉快犯の仕業の時もあれば、敵国さんの仕業の時もある。

特に狙われるのが機密文書として閲覧を制限されている資料。

僕が機密文書を持ち出せたのも、この仕事のおかげなんだけど。

ま「まぁこんなの、ヒーローたちに比べたら余裕だよね。」

能力を持っているのがバレたら副業の意味がないので、普通の銃だけで対処する。

この仕事、本当にただの難しいシューティングゲームみたいな感じで仕事してる感がないんだよなぁ。

敵は『人間』ではなく『電子ウイルス』なのでそこらのアインゾルダートより動きが異常に早く、また頭がいい。

でも僕も一応は戦闘のプロだから、渡り合えないわけじゃない。

最後の一匹を仕留めて電子空間から帰還する。

男「おつかれさまです、槙さん。」

ま「じゃあもう帰るから、局長に伝えておいて。」

ふと時計を見たらもう５時を回っていた。

ウイルスの数が多かった分、少し時間がかかってしまったようだった。

ま「早く終わったら僕もヴァンプたちのとこ行こうと思ってたのに。」

ついてないなあ。

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