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ほら、また時間なくなった。
槙野さんと話してたらスタッフミーティングに遅れそうになる。
ダッシュで更衣室に行って着替え。
着てきた私服はシワにならないようにきっちり畳む。
そう言えばこの癖がついたの、彼と別れてからだったなあ。
私が脱いだ服とか置きっぱなしのタオルとか、
ぶつぶつ言いながら畳んでくれてたっけ。
黒いジャージのパンツと赤いポロシャツに身を包む。
いつものように髪を高めのポニーテールにして
更衣室を出てミーティングルームへ。
「おはようございまーす」
立花「おはよーAちゃん」
「あ、花さん」
立花さん。
私は花さんって呼んでる球団の広報さん。
35歳にになるらしいんだけどそんなふうに見えない。
「花さんほんと肌綺麗ですよね」
立花「若い子に言われたくないわ〜」
「言うても三十路ですよ」
立花「まだ27でしょ?」
「誕生日が遅いだけで28歳と同じです」
小さな声で話しながらミーティングを終える。
先輩トレーナーの神田さんは理学療法士。
んで、私は鍼灸師。
神田「三島ー行くぞ」
「はーい、すぐ行きます!」
ウエストポーチじゃなくて、名前なんだっけ
あ、ボディバッグに必需品を詰め込む。
小さめのコールドスプレー2本と
テーピング各種1つずつとサイズ選り取りみどりの絆創膏。
黒のボディバッグのファスナーにつけたキーホルダー。
ほんとは、ブレスレットなんだけどね。
シルバーのチャームに星のチャーム。
高校時代、彼がプレゼントしてくれた大切なもの。
離れられないんだ、まだ。
6年間の思い出ってそう簡単に消えない。
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瑠杏(プロフ) - latteさん» 大変長らくお待たせして申し訳ありません。そしてこんなに経ってお返事をするのもいかがなものかと思いますが、無事完結いたしました。最後の2人を見届けてあげてください。コメント本当にありがとうございました^^ (2022年7月26日 0時) (レス) @page24 id: 4ed0b191d0 (このIDを非表示/違反報告)
latte - 一気読みしてしまいました…!もう更新のご予定はないのでしょうか?いつか更新されることを願っています! (2021年5月5日 10時) (レス) id: d0e9746bc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠杏 | 作成日時:2020年10月11日 17時