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食べ終わって外を見たら
暮れかけてた太陽はとっくに海に落ちてた。


「もう真っ暗やん」


金子「食べるんに必死やったもん」


「いい歳した男がもんとか可愛くないで」


金子「余計なお世話や」


なんだかんだ、私がトイレに行ってる間に
お支払いを済ませてくれてたみたいで。


「私も出す」


金子「ええって」


「大学の時、だいたい割り勘だったやん」


金子「あん時とは違うんやって」


「じゃあ、ありがと」


2人で並んで海辺を歩く。

さっきと違うのは、私の左手が侑司の手に包まれてること。

久しぶりに繋いだ手は変わらない暖かさ。


自然と無言になる私たち。


昔からそうだった。

口下手で自分の思いも上手く伝えられない私たちは
何度もすれ違って喧嘩して。



最後の別れ方もそうだった。

一方的に言葉をぶつけて、傷つけて。
自分の心もズタズタに傷ついてるのにも見て見ぬふりして。

それすら幼くて必死な恋だったと、後から思い出を振り返るように
自分を納得させてた。






無言を破ったのは侑司だった。


金子「なあ、もう一回やり直さん?」


繋いだ手は少し震えていた。


「まさか出会うとこから?」


可愛くないことを言ってしまう。
それも見越したかのように、


金子「アホ何言うてんねん、一回しか言わへんから聞いときや?

離れてた時もずっと、Aが好きです。
もういちど俺と付き合ってください。」


月明かりに照らされてはにかんだように笑って言う侑司は
とてつもなく愛おしかった。

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瑠杏(プロフ) - latteさん» 大変長らくお待たせして申し訳ありません。そしてこんなに経ってお返事をするのもいかがなものかと思いますが、無事完結いたしました。最後の2人を見届けてあげてください。コメント本当にありがとうございました^^ (2022年7月26日 0時) (レス) @page24 id: 4ed0b191d0 (このIDを非表示/違反報告)
latte - 一気読みしてしまいました…!もう更新のご予定はないのでしょうか?いつか更新されることを願っています! (2021年5月5日 10時) (レス) id: d0e9746bc6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠杏 | 作成日時:2020年10月11日 17時

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