探偵の用心棒5【文スト】【江戸川乱歩】 (ページ31)

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①四月莫迦　作者よりページ31

お詫び
潜入捜査の長編についてですが、作者の私情により一時非公開にさせていただきます。すみません。ですが、これ以上にネタが湧き上がってくるので皆様を楽しませることを約束します。絶対にです。楽しみにしていた方は本当に申し訳ありませんでした。此処から以降は番外編や短編になります。夜

『一寸会長！！此の部活予算の金額どうなって_____』

紙切れ一枚を握りしめ、生徒会室へと怒鳴り込む。しかし、其処には誰もいなかった。

『ま、又逃げたわね江戸川乱歩！！』

そう怒り狂う彼女は此の學園の武装生徒会役員であり_______

『私の苦労も少しは考えなさいよ！！』

気儘な生徒会長に振り回される、不憫な副会長でもあった。

学園文豪ストレイドッグス_______四月莫迦

福「成程。乱歩ならもう直ぐ此処に来る頃だろう。座って待ってなさい」

『ありがとうございます福沢さ…学園長』

一連の流れを説明した間宮は、學園長室を訪ねた。あの乱歩なら必ず昼時に此処に来る。なぜなら、學園長の福沢諭吉をめっぽう好いているからだ。

かくいう彼女も、その一人なのだが。

(福沢さんと二人きり…！)

心の中でガッツポーズをし、ゆっくりとソファへ腰を下ろした。窓からは満開の桜が見え、心地よい風が吹いている。

？「にゃー」

福「！！」

突然聞こえた可愛らしい鳴き声に、貌を強張らせた福沢。間宮も『どうかしましたか？』と近寄ると、開けていた窓から野良猫が一匹迷い込んできた。

『あら、トラ吉じゃない。おいで』

ト「にゃあ」

猫は短く返事をすると、固まる福沢を通り越し間宮の元へと近づく。彼女はよいしょと猫を抱き抱えると頭を撫でた。

『ふふ、また太ったでしょ？猫なんだから運動_______って、どうしたの？学園長』

福「否、…その迷い猫はAが飼っているのか」

『いいえ、たまに校庭を散歩してるから餌をあげてるの。そしたら懐いてくれて。ふふ、名前まで勝手につけちゃった』

福「そ、そうか…」

『ん？……！！』

その時、間宮は全てを察した。そうだ。学園長もとい福沢諭吉は猫が大好きなのである。しかしその仏頂面のせいか、猫には逃げられてばかりであり、撫でるという経験がものすごく少ないのであった。

これはチャンスだ。福沢に猫を撫でさせ、自分を褒めさせる。なんで一石二鳥なのだ。

間宮はコホンと咳払いし、福沢に近づいた。