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ご都合異能力4 ページ27

『眠いなら帰りなさいよ』

乱「五月蝿い静かにして」

(理不尽…まぁ、珍しいかも)

スッと目を閉じる乱歩を横目に、分裂した乱歩を思い出す。たしか、本体が素直になれるまでとか何とか。

『素直ってまさかこういう…』

…考えるのやめよう、そう思い意識を携帯に集中させる。

そうこうしているうちに、ガチャりと扉が開き誰かが入ってきた。

『!乱歩』

リボンが少し解けた乱歩の姿があった。

乱「あ!やっと素直になったんだ」

『ちょ、起きちゃうわよ』

乱「僕も中々やるね」

うんうんと納得したように頷くと、本体を起こさぬように静かに歩を進めた。
そしてソファに座っている間宮の目の前に立つと、にこりと笑って口を開く。

乱「僕はそろそろ消えるよ。お邪魔になるし」

『え』

思わず目を見開く。しかし時計を見ればまだ乱歩が現れて一日は立っていないはすだ。

乱「なんでって貌してるね。僕は僕の一部。だから元々形はないんだ」

『そう、なの』

どんな貌をしたらいいのか、と下を向く。仮にも相手は乱歩で、声も貌も、性格とまではいかないが江戸川乱歩なのだ。

乱「寂しい?」

『…判らない。でも、私はアンタ(乱歩)が大事。形があろうとなかろうとそれは変わらないわよ』

乱「!」

そして細い腕に手を伸ばし、するりとリボンを解いた。

『もうこれは要らないでしょ?』

乱歩は少しびっくりしたように目を見開くと、すぐにまた笑った。

乱「うん。_______じゃあね。A」

『ええ。また会え______________ッ?!』

ちゅ、と小さくリップ音が部屋に響き、目の前には分裂した乱歩の姿がある。

頰に触れていた感触はすぐに離れ、当の本人は満足そうな貌をしていた。

『!なにし_______』乱「ちょっと!!何してんのさッ!!」

言葉を遮ったのは、自分の隣で寝ていたはずの乱歩だった。

しかし、分裂した乱歩は大きく笑うと体が光で覆われていき、別れの挨拶をした。

乱「あはは!やっぱり起きてた!!じゃあねー!」

乱「待てこのッ!!」

消えていく腕を掴もうとするが、スカリと空気を切る。

間宮は頰を軽く手で拭くと、一人に戻った乱歩に質問した。

『アンタ起きてたの?』

乱「はぁ?!今はそんなことどうだっていい!てかお前!何頬に接吻とかされてんの!!」

『え、ええ』

乱「ええじゃないだろ此の莫迦!!Aの莫迦!」

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誰って?ふふ、アタシにも分からないわ。 - あぁぁああ!!ツンデレ具合が可愛すぎます....!! (5月8日 23時) (レス) @page38 id: 47436d7826 (このIDを非表示/違反報告)
むぎちゃ - ゆいたろー!さん» ほんとにですよね〜! (2月25日 4時) (レス) @page32 id: 24087fee12 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたろー!(プロフ) - 乱歩さんかわいい!! (1月25日 22時) (レス) id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
さぁや - 面白くて一気見してしまいました(笑)これからも頑張ってください! (12月28日 23時) (レス) @page11 id: ee7d1e5722 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - アーテルさん» ありがとうございます!聴いてみます! (11月27日 22時) (レス) id: 2f7e82fb3c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年11月6日 18時

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