おまけ ページ21
乱「あ!ぜんざい売ってる!」
ズリッ
乱「あ」
『ちょ_______ッ!!』
足を滑らせ、仰向けに倒れそうになった所を間一髪で受け止める。間宮は乱歩の態勢をなおし、『あのねぇ』と指をデコに押し付けた。
『走るなって云ってんでしょ!そんなに晶子の治療を受けたいのかしら?』
乱「う、わ、判ったよ」
与謝野の治療を想像したのか、間宮の説教が効いたのか、答えは前者だろう。
間宮は乱歩についた雪を払うと、店員に注文した。
『ぜんざい一つください』
店「まいどあり!」
『どうも』
ベンチに移動し、乱歩に其れを手渡す。すると、乱歩は目をキラキラさせ受両手を上げた。
乱「わーい!お餅はAがたべてよね」
『……はあ』
神社へ足を運ぶ人々を眺めながら、購入した缶珈琲をあけた。カフェインは目覚ましにもなるし、なにより甘くないのが利点だ。
そして、間宮はふと思った。
(あれ、もしかして私乱歩のお世話係になってる…?)
全くもってその通りである。
否、間宮に関しては気付くのが遅すぎた。周りの社員は皆思っていた事だろう。
『しまったつい癖で…』
乱「んー?らんのはらし?」※何の話?
『食べながら話さないで』
乱「はい、おもち」
『……』
仕方なく珈琲を置き、箸とお椀を受け取る。周りにあった小豆は綺麗に食べられており、餅だけが残されていた。
福沢さんも苦労しただろうな…と二人の初対面を想像し、おとなしく餅を口に運んだ。
『……味』
乱「全然甘くないでしょ?あんま好きじゃないんだよね」
『まァ、甘くないならそれで……って何勝手に飲んでんのよ!』
乱「えーだって喉乾いたんだもん」
乱歩の手に握られているのはさっきまで間宮が飲んでいた缶珈琲だった。否、それよりも_____...
『アンタ苦いの大丈夫なのね』
乱「…あんま好きじゃないけど、これなら飲んでもいい」
うえーと舌を出す乱歩に、『私のなんだけど…』と不満の念をこぼす。
乱「よーし!初詣も済んだし帰ろう!」
『はぁ、我儘探偵』
乱「僕は名探偵だ!!」
この後、歩くのが面倒くさいと云った乱歩は間宮におぶってくれと頼み込んだ。否、ほとんど命令口調だったが。
おみくじ結果↓
『……末吉』
乱「僕大吉だった!社長にみせてあげよーっと!」
終われ
350人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
誰って?ふふ、アタシにも分からないわ。 - あぁぁああ!!ツンデレ具合が可愛すぎます....!! (5月8日 23時) (レス) @page38 id: 47436d7826 (このIDを非表示/違反報告)
むぎちゃ - ゆいたろー!さん» ほんとにですよね〜! (2月25日 4時) (レス) @page32 id: 24087fee12 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたろー!(プロフ) - 乱歩さんかわいい!! (1月25日 22時) (レス) id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
さぁや - 面白くて一気見してしまいました(笑)これからも頑張ってください! (12月28日 23時) (レス) @page11 id: ee7d1e5722 (このIDを非表示/違反報告)
夜(プロフ) - アーテルさん» ありがとうございます!聴いてみます! (11月27日 22時) (レス) id: 2f7e82fb3c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夜 | 作成日時:2023年11月6日 18時