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平行線 ページ17

『!此処は…』

気づけば何もない空間、真っ暗で、上も下も判らないような場所にいた。

『何も見えない…ん?』

暫く歩いていると、灯りが見えた。それはスポットライトのように、誰かを照らしている。

『誰かいるの?』

その声に反応した人物は、ゆっくりとこちらに振り返った。その貌にはたしかに見覚えがある。

『!らん、ぽ?』

彼女が不安そうに疑問なのは、乱歩が全身血だらけで怪我を負っているからだ。しかし、そんな痛々しい体の本人は、何も云わずに唯こちらをじっと見つめている。

乱「……」

『如何して黙ってるの?それにその怪我、誰にやられ』

乱「なんで」

『え?』

乱「なんで僕が人質になった時助けてくれなかったの?」

『は_____』

ひやりと全身が冷えていくのが判った。助けなかったのではない、福沢から「待て」と云われたのだと、説明したかった。
しかし、間宮自身が指示を無視して救出することもできたはずだ。と、考えてしまっていた。

『違う、私は』

乱「Aは僕のことどうでもよかったんだ。用心棒とか云っときながら、何もできてないじゃん」

『そ、れは』

何も云い返すことができなかった。同胞が空港内で吸血種と戦っている中、自分はただ出番を待っていただけだったからだ。
最後の最後に登場して、護るべきものを護れず、自分まで攻撃を受けてしまった。

乱「もういいよ」

そう云って背を向ける乱歩。間宮は其れを追いかけようと手を伸ばすが、同時に急な眠気に襲われる。
重くなる瞼に抵抗しながら、遠ざかってゆく乱歩に訴えた。

『ちがう、ちがうの、私は____________』









_______空港内にて

『_______ん』

谷「!起きましたか」

再び目を覚ますと、其処には心配そうにこちらを見る谷崎、そして夕焼けを見つめる国木田の姿があった。

『…空港?私は外にいたはず…』

国「乱歩さんが運んできてくださった。怪我をしているから丁重に、とな」

谷「その後に与謝野先生が治療してくれたんです。もう動いても大丈夫かと」

『そう。後でお礼を_______…乱歩は?』

国「社長の元へ戻るそうです」

『そ、そう、なら安心ね』

目を瞑れば、夢で見た乱歩の姿が見える。血まみれで、怪我を負った乱歩が。

「"何で助けてくれなかったの"」

『…本人も、そう思ってるのかしら』

谷「間宮さん?」

『何でもないわ。皆んな、無事で何より』

黄昏の君に→←怒りの侵蝕



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誰って?ふふ、アタシにも分からないわ。 - あぁぁああ!!ツンデレ具合が可愛すぎます....!! (5月8日 23時) (レス) @page38 id: 47436d7826 (このIDを非表示/違反報告)
むぎちゃ - ゆいたろー!さん» ほんとにですよね〜! (2月25日 4時) (レス) @page32 id: 24087fee12 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたろー!(プロフ) - 乱歩さんかわいい!! (1月25日 22時) (レス) id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
さぁや - 面白くて一気見してしまいました(笑)これからも頑張ってください! (12月28日 23時) (レス) @page11 id: ee7d1e5722 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - アーテルさん» ありがとうございます!聴いてみます! (11月27日 22時) (レス) id: 2f7e82fb3c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年11月6日 18時

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