交渉材料 ページ17
乱歩の協力もあり、国木田が社長代理として社員全員に指示を出した。
病院をポートマフィアに囲まれている為、今はとりあえず社長は安全な場所に移すことが優先された。
まずは谷崎の細雪で"総力戦"だと思い込ませる。
そして賢治の怪力で壁を抜き、社長を運び出した。
今は谷崎以外救急車の中である。
_____車内にて
敦「ウイルスをつくった異能力者を捕らえる?」
乱「そうだ」
冷静さを取り戻した乱歩は、その頭脳からどうにかこの状況を打開できる策を考えた。乱歩曰く、ポートマフィアと正面からかち合えば必ず死者が出る。其れを避けるには、まずルールを変えるしかないと。
『その為にはウイルスの異能力者を殺すか、太宰が復帰すれば全員助かる…ってわけね』
敦「でももし其の異能力者が遠くに逃げていたら…」
敦が心配の念を溢す。確かに、異能力者がまだヨコハマにいるとは考えにくいだろう。
乱「ヤツはまだ近くにいる。兵器としての毒には必ず解毒剤がいる」
『だから共喰いを実行するときには、必ずヨコハマに来てるはずよ』
太宰が云うには、黒幕はウイルス異能力者の事を"ある犯罪者"と呼んだ。犯罪者なら今はヨコハマから出られない。
表の逃走経路は特務課、裏はポートマフィアが押さえているからだ。
すると乱歩は意を決した顔で皆に告げた。
乱「特務課か軍警の異能力犯罪資料を取れ。…其れだけあれば僕なら十分だ」
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其処からは、国木田と敦によりウイルス異能力者だと思われる人物_____プシュキンを捕らえ、資料を手に入れた。
しかし、プシュキンは本人ではなく、この資料は本物に見える偽物であった。
乱歩は其の資料を手に取ると、雑念が混じった声で呟く。
乱「確かに本物に見えるけど、この資料もダミーだろう。…イヤな相手だ。まるで太宰を相手にしているようだな」
すると、プシュキンが、何かを思い出したかのように間宮らに告げた。
プ「そう云えば、其のロシア人から伝言を預かってる。ただ一言、こう伝えろと」
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フョ「ルールの変更はできません」
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其の一言で場の空気が一気に凍る。乱歩が提案したルールが変更できない。と云う事は_____
『…これで、ポートマフィアとの交渉材料が消えた_____谷崎が危ない』
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クリームソーダ(プロフ) - マジで理想が合いすぎのヤバい小説なんよ、まじ推してる!投稿ファイトです! (8月14日 20時) (レス) @page31 id: 26b86d7ce9 (このIDを非表示/違反報告)
黒蜜おもち - 2度目のコメント失礼します!ホントに神すぎて思わずコメントさせていただきました!前のコメントで続編ありがとうございますに訂正します。ほんとうにこの作品神です。有難うございます・・・! (8月9日 20時) (レス) @page22 id: b30c1230b7 (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - 乱歩さん…!可愛すぎる!!ほんとに神作品に出会えました…!いざという時の乱歩さんのかっこいいところと普段の可愛いところをキャラを保って書かれていてホントに最高です!!続き楽しみにしてます! (8月9日 17時) (レス) id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
未栄 - 続編おめでとうございます!この作品が大好きで毎日スマホ確認しちゃいます (7月31日 8時) (レス) @page9 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
黒蜜おもち - 続編おめでとうございます!私この作品大好きです!いつも読むのを楽しみにしてます (7月27日 18時) (レス) @page1 id: 32263cd71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜 | 作成日時:2023年7月27日 15時