妖精さんって可愛いよね、【刀剣乱舞】【妖精成り代わり】 (ページ21)

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21話目ページ21

目を覚ますと、そこは本丸ではなく
保健室だった
いつの間にか来ていたのか
こちらに微笑んでいる優乃花
おはよう、そう言うと
優乃花は大丈夫だった？と聞いてきた

当然目は笑っておらず
周りは絶対零度だ
とても話せるような勇気はない
すると優乃花から話しかけてきた

「もう一時間目終わったよ早く戻ろ？」

グイッと私の腕を引っ張る
あまりの力強さにさすがの私も
声を漏らしそうになる
そして私は聞いてしまった
なぜここに来たのか

「あ、そういや優乃花どうしてここに？」

聞くと優乃花はギロリとこちらを睨んだ
丸い目は細くなり目は釣り上がる
まるで般若の表情
そんな表情は一瞬で終わり
すぐ笑顔へと変わる

「えーとね、2人が遅くて心配で……来ちゃった」

最後に音符でもつきそうな言い方
さっきの表情を思い出すと
その声と合わず薄気味悪くて
血の気が引いた

「あー、けどりく起こさなきゃ」

私が笑ってそう言うと
優乃花は私が起こしとくよ
そう言って私を押し出そうとする
あー、恋する乙女ってこんな感じなの？
怖いねぇ……

「ちょ、優乃花＿＿」

「じゃあ、また後でね」

私が言い終わる前に優乃花は扉を閉めた
ガチャと鍵の音がする
なぜ起こすだけなのに鍵を閉める
なぜ起こすだけなのにまるで夜伽のような道具を持っていた？

「保健室に……女1人……男1人……鍵閉め……」

すぐさま結論に至ると職員室へと走った
バンバンとドアを乱暴に叩くとその音が廊下に響く

「新月先生っ、りくと優乃花が保健しっ……」

「お、落ち着いて？」

息も絶え絶えで言葉をちゃんと発せない
先生の言葉に理解することもままならないまま
ゆっくりと深呼吸した

「新月先生りくと優乃花が保健室でやろうとしてます……止めてください」

そう言うと新月先生は表情を変え
私を無視したように保健室に駆け出した
あれ少しヒールあったよね？
速くね？起動フォセベーなの？

「先生速すぎ……」

そんなことを言いながらランニングの速度でそちらに行くと
新月先生は腕力でドアを壊していた
信じられぬ光景に頭が追いつかない
だがこれから私の思考はもっと置いてかれた

「りく!!何優乃花ちゃんを犯そうとしてるの!!」

新月先生はありもしないようなことを言った
と、思っていた
そちらに目を向けると
優乃花がベッドの上で服が破られ……？
よう分からん、乱れてでいいのか？まぁ泣いてて
りくはびっくりしながら伸ばした手を止めていた
いや、これまさかのそういう系？