12 ページ12
ジョングク「・・・よっ。」
A「来るなら連絡してくれてもいいのに。」
ある程度の準備を澄ました私は、
ジョングクにそう呟いた。
ジョングク「いや、俺Aの連絡先知らないし。笑 それに、たまたま近くに来ただけだから。」
ジョングクは目を逸らすと
こめかみ辺りを人差し指でぽりぽりとかいた。
A「たしかに交換してなかったね。笑」
ジョングク「・・・うん。」
嘘つき。
お母さんが、ずっと前からって言ってたんだから
たまたまなんて無いんだろうな・・・って。
それにこんな朝に、この辺に用事があるとも思えないし。
彼の可愛い嘘に、微笑むと
何笑ってんだよ
って、また目を逸らすから
答えずに彼の腰に腕を回して、バイクの後ろに乗った。
A「今日は、どこ連れてってくれるの?」
ジョングク「別に。決めてない。」
A「じゃあ、カラオケ行こ?」
ジョングク「今から?」
A「うん、ジョングクの歌。もっともっと聞きたい。」
そう背中に問うと、ヘルメットを被りなおすジョングク。
ジョングク「朝だから、あんまり声出ないっつうの。」
そんなこと言ってるくせに、エンジンをしっかりかける。
私も、彼の背中に抱きついて
暖かいその肌に耳を傾けた。
A「生きてる・・・って。」
運転する彼には、私の声は聞こえてない。
彼の心臓の鼓動が、伝わって
なぜか、虚しく聞こえる。
生きてるって・・・こういうことだ。
確実に心臓が動いていて、自分の好きなことなんでもできる。
話すことも動くことも食べることも、、なんでもできる。
私は
いつか、この鼓動が止まる。
なにもできない
ただの死体となる。
思い出す、今日のお母さんの笑顔
お母さん・・・怖いんでしょ?
私だって・・・私だって、私だって
怖い。
ねぇ・・・ジョングク
あなたには、分からなくていい。
なにも知らなくていいから。
ただ、生きてることだけは
確かめさせてね?
381人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クーミーン - 泣いちゃいました (2018年9月27日 19時) (レス) id: 48bf0c1af6 (このIDを非表示/違反報告)
ぶたこ - やばい、、、涙がとまりません。笑 すごく気に入りました!頑張ってください!! (2018年3月31日 1時) (レス) id: 537f77143e (このIDを非表示/違反報告)
ワナ太* - オリジナルフラグ外して下さい。 (2018年3月14日 2時) (レス) id: ae3f142b57 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆい。 | 作成日時:2018年3月14日 0時