どうも"ナガノディビジョン"です＿part2

八十九話…？ ページ43

一「…まぁ、それなら…コイツも休み期間中だし」

その山田さんの言葉に嬉しそうに僕と顔を見合わせた二郎くん。

しかし、意外な事は起きた




三「…一兄、僕もいいですか？」

二「は？」



…ん？
その場にいる全員が驚きで凍りつく

いや、なんで三郎さん…？
そんな周りの反応を他所に三郎さんが僕の顔を見て
「ダメ、ですか？」と一言



『いや、流石に未成年の中学生をバイトさせるのは法的に…ね？』


そう言うものの引き下がるような言動は見せない


一「じゃ保護者の俺がコイツらと一緒にいれば良い」

それはつまりどう言う事なのだろうか…
疑問に思っていると山田さんが席から立ち上がり
僕に深々と頭を下げた


一「二日間だけ俺らヤマダ萬屋で手伝いしてもいいっすか」


…




『へ？いや…え？』


戸惑いで言葉にするのが難しい
こんな事って普通ある？








ひょんな事からヤマダ萬屋の三兄弟さんが
二日間だけお手伝いしてくれることになりました



泊まる場所に関しては流石に男3人も寝る場所なんて無い。かと言って近くに泊まれるホテルなんて…


そんな時、カランと鳴るはずのない入り口の鈴が
鳴って誰かが恐る恐る入ってきた


『あれ、林檎原さん。どうしました？』


その人物は林檎原さんだった
疑問を投げかけると僕以外の3人を見てギョッとしてからこちらへ来て欲しいと手で合図を送られた

『少し待っててください』

そう山田さんに伝えて林檎原さんのいる入り口に向かうと小声で話しかけてきた



林「なんでこんな所にBuster Bros!!!がいるんすか」

『えーと…たまたま知り合ってね』

林「たく…山桜さんはいい加減危機感を覚えたらどうですか。凍籠咲くんの気持ちが僕には分かりますよ」



そう言えば二人親戚だったっけ…

少し似たような性格に思わず「あはは」と笑うと
頰を軽く引っ張られた


林「笑い事じゃないっすよ。…まぁ話変わりますけど明後日のグリーンフェスティバル、来るんですか？」



…やばい、肝心なことを忘れていた


明後日に行われるグリーンフェスティバルとは
長野県内にある花屋が選抜されて行われる大きなイベントだ。


全国の花を好きな人、植物が好きな人が集まる。
そんなイベントに今回は…参加するんだった



『うん、参加しますね…ちょっと色々あって忘れてましたけど…林檎原さんのところは出るんですか？』

林「そもそも自分は農家ですから出ませんよ。
なのでここの店を手伝う事になってます」

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