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混沌と化したこの世界に、スコーピウスもAも精神が削られていく。
以前よりも酷い仕打ちを受けているAはほとほと疲れていた。
それでも耐えることができているのは、スコーピウスが側にいるからだ。
「A、僕達は必ず糸口を見つける。本当にごめん。もう少し我慢してほしい」
「ええ。平気。貴方がいるもの。貴方がいるからこそ耐えられる。」
Aをにこりと笑って答えた
ただ一つ困っていたのが、寝る時だ。
スコーピウスの側に常にいなければならなかった為、当然部屋も同じ。寝る時も一緒だった。
この時代のスコーピウスは一緒にベッドで寝ていたのかどうだったかは不明だが、どちらにせよスコーピウスの部屋にA用のベッドがなかった為、どちらかが床で寝るしかなかった。
最初は一緒に寝ることを断固拒否してたAも、スコーピウスが床で寝ると言い出すものだから、それはダメだと今では同じベッドで寝かせてもらっている。
キングサイズのベットだったので、近すぎるというわけではないが一緒のベッドに寝ていると思っただけでAは心臓が持ちそうにない
横を向くとスコーピウスの寝顔が見れるという小さな幸せを胸に、この世界をどうにかやりすごすしかなかった
翌朝、ジェンキンズとヤンがスコーピウスに笑顔で近づいてくる
「おい、サソリ王！スコーピウス！」
スコーピウスは心底嫌だったが仕方なくハイタッチに応える。
「計画に変わりないな？明日の夜」
「穢れた血の腸を掻き切ってやろうぜ」
つまり、混血の魔法使いを殺すといってるのだ。
「グリフィンドール、おまえは純血で助かったな？本当ならおまえも血の祭りの生贄になってもおかしくない。
それをこのサソリ王の慈悲で生かしてもらってるんだ。せいぜい尽くしてるんだろうな？昼も、夜も」
にやりとイヤラしくわらうジェンキンズに吐き気を覚えた。
「スコーピウスが捨てたら、俺が拾ってやるよ。お前の価値はその顔とスタイルだけだからな！」
ジェンキンズはゲラゲラとヤンと一緒に笑う。
どの世界でもジェンキンズが最低なやつであることに変わりはいと思ったが、以前のジェンキンズがいくらか可愛く見えた。
「やめろジェンキンズ。手を出すな」
「冗談だよスコーピウス」
ジェンキンズは手をあげてスコーピウスとAの隣を通り過ぎていく。
Aの顔とをジロジロ見ながらにやにやと笑って
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作者名：fuwa | 作成日時：2022年10月2日 14時
