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「名を名乗ったところで、零さん。
君は兄弟はいるの?」


「……兄弟。」


「例えばお兄さんとか。」


「……いる。一郎にいちゃん…っていうの。」


「やっぱりね。」


「え?」





















そして、夜になった。


「……ハァハァ、寂雷さん!」


蛍光灯が光る中、見覚えのある人影。


「にいちゃん。」


「やぁ、一郎くん。」


寂雷さんが立ち上がった。


「すんません!妹が‼ 」


寂雷さんに深々と頭を下げた後、こちらに
ズカズカと歩いて来た一郎にいちゃん。


「………零。」


「一郎にいちゃ((バシッッ ……いっ!」



右頬に痛みが走った。一郎が零の頰に
ビンタをしたのだ。


「バカ野郎!!あれほど喧嘩はするなって……
にいちゃん言っただろ!」


「………。」





「一郎くん、彼女をそんなに怒らないであげて。」




そっと一郎の方に手を置く寂雷。


「……っでも。」


「今日はもう遅い。早く零さんを連れて帰って
安静にさせなきゃね。」


「色々迷惑かけてすいません、寂雷さん。」



頭を下げる一郎に笑いかけた後、寂雷は零のところに歩み寄る。



「零さん、まだ傷が痛む時は新宿にある
この病院に来るといい。」


寂雷は零に名刺を渡す。


「………。」


「あと、約束してくれるかい?
これからは自分の体を大事にすること。」


「……うん。」


「せっかくの美人が台無しになったら
いけないからね。((ニコッ」


「……!!……じ、寂雷…せんせ…ありがと。」



「ん。それじゃ、ぼくはこれで失礼するよ。」



一郎と零に背を向ける寂雷。



「あのっ!また会いに行っていいですかっ⁉ 」



「………うん。いつでも、体を悪くした時は
おいで。治してあげよう。」



「………せんせ。////// 」













ぼくはこの機をきっかけに不良という肩書きを捨てた。普通に生きる……という感覚を得ることを寂雷先生に教わった。あの人に出会ってぼくは変わったんだ。

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悠希(プロフ) - いざなみ、の漢字違います。“伊弉冊”じゃなくて“伊弉冉”です (2021年1月6日 8時) (レス) id: 4567dea704 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。そしてオリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年9月23日 14時) (レス) id: 6c5225143e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シャーベット | 作成日時:2018年9月23日 14時

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