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手当て ページ46

「………。」


碧棺左馬刻はホテルの自室で1人、タバコを吸いながらベッドに転がり込んでいた。仰向けで天井を見上げる彼の脳内は、自分の代わりに罰を受けることになった零だった。



「………クソ。」



左馬刻はベッドから降りてキレたタバコを買いに行こうとドアを開けた。




ドスッ……



誰かがぶつかってきた。自分より20センチ差があった。



「ッテェな……気ィつけろやコラ!」



その時左馬刻はハッとした。髪色をよく見る。



「ハァっ…はあっ………っ! 」



「………おまえ…一郎の………。」



左馬刻にぶつかったのは無花果に捕まったはずの零だった。彼女は息を切らし、唾液やら涙やらが溢れていた。顔は紅潮し、直ぐにも倒れそうなほど体から熱を放っていた。



「おまっ……なんでこんな。」



するとスーツを着た女がチラチラと見えた。左馬刻はそれを見て事情を察知したのか…



「とりあえずこっち来い。」



左馬刻は零の肩を抱き寄せ、自部屋に入った左馬刻。
















「ほら、これ飲め。」



片手に水を入れたコップをベッドで寝ている零に
差し出す。



「……ハァ……あっ!」



零は起き上がろうとしたがうまく体を起こせず
バランスを崩してしまう。左馬刻は仕方なく零の背中に手を回し、



「そんなに慌てんな。支えてやるからゆっくり
体起こせ。」



「……っ……ん。」



零は上半身を起こし、水をグッと勢いよく飲んだ。




「お前、なんで俺を庇ったりしたんだ。」



「………別に、あんたを庇ったわけじゃないよ。
一郎にいちゃん達明日が本番だから…。それに、
兄弟が傷つくのが嫌だったし。」



「……! オイ、これ…。」



左馬刻は零の口元を見た。青く腫れており、
血が出ていた。頰には爪が食い込んだ跡がある。
無花果がやったのだと確信した。



「ちとそこに座ってろ。」



左馬刻は部屋のタンスから救急箱を取り出した。
中央区のホテルは揃えがとても良かった。
左馬刻はベッドに座り、零の顔を自分の方へ向かせた。


「……すこし痛むぞ。」



消毒液をつけた綿棒をつける。すこしピリッと痛みが走ったが、零は我慢してそのまま前を向いた。
手際よく手当をする左馬刻を見る。不良時代の頃
一郎が下手くそながらも自分の腕に包帯を巻く姿を思い出した。

罪悪感→←さぁ。



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悠希(プロフ) - いざなみ、の漢字違います。“伊弉冊”じゃなくて“伊弉冉”です (2021年1月6日 8時) (レス) id: 4567dea704 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。そしてオリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年9月23日 14時) (レス) id: 6c5225143e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シャーベット | 作成日時:2018年9月23日 14時

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