火あぶり地獄 ページ31
「オイ。ちょっといいか兄さんたち。」
「ア"ァ⁉ ンだ、テメェ……。」
声優活動を始めて2年、自力で極めたこの男声が
ここで役に立つとはね……。我ながら完璧!
「その子嫌がってるよね。しかも未成年の女の子じゃないか。こんなこと警察に見られたらヤバイんじゃないかなぁ?」
「ぁあ" ⁉ なんだとこのクソ野郎!!」
一人顎を上に向け、僕の目の前までズンズンと
歩いてきた。だけどそんなんで僕は恐れはしない。
「テメーどこの誰だか知らねぇが…ここはテメェ
みてえなヒョロッちぃ奴がしゃしゃり出る場所じゃねぇんだよ‼ 」
「それともなにか?そんっな体で俺らとやるってか⁉ ほら、かかってこいや。」
「ヒャハッ!言葉ではカッコつけちゃって‼
本当は手も足もでねぇんじゃねぇかぁ⁉ 」
「おとといきやがれぇ!バァカ‼ 」
「「「ヒャハハハハッッッ!!!」」」
「ハァ……。
だから……きこえなかったか糞ダボ野郎…。
さっさと消えろっつってんだよ。何いっちょまえに顎なんか突き出してきてんだよ。あ?」
僕はグイッとそいつの胸ぐらを掴んだ。もうおふざけの男声は出さず、ありのままの声で……。
「ヒッ!……その声、お前まさか‼ 」
「おい!何ビビってんだ!早くこいつを‼ 」
「馬鹿野郎!この人は……池袋最強のウラ番…!
あの山田一郎の妹……! 山田零だ!」
「な⁉ 」
男たちは全員下がった。女の子をおいて。女の子は何が何だかわからないという顔をしていた。その好きに僕はその子の肩を抱いて……
「あのさぁ……私のことを知ってんのはうれしいよ。でも………もしまた私の前でこんなことしたら…………………
…………全員、火あぶり地獄だからね…?」
僕は、満面の笑みで男たちに吐いた。
男たちは……ボッと突っ立っていた。
「さ、この隙に逃げよ?」
「え?……あっ!」
僕は女の子の手を引いて走った。
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悠希(プロフ) - いざなみ、の漢字違います。“伊弉冊”じゃなくて“伊弉冉”です (2021年1月6日 8時) (レス) id: 4567dea704 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。そしてオリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年9月23日 14時) (レス) id: 6c5225143e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シャーベット | 作成日時:2018年9月23日 14時