検索窓
今日:7 hit、昨日:6 hit、合計:96,351 hit

犯罪よ? ページ17

〜続き一二三side〜



シャッター音がした先の方を見る。
すると、見覚えのある人物だった。



「……零……さん?」



「……だ、誰よアンタ!」



女は焦ってスーツを整えた。その姿を見て
悪戯っぽくフッと笑う零。彼女は自分のスマホを見て苦笑していた。



「……すごい顔だね。猛獣みたい。
ところで、なんでそんな純粋青年をこんな路地裏
に連れ込んで服を脱がそうとしたのかなぁ?」



零さんは……俺が昨日会ったあの優しい顔では
なかった。



「なっ!あ、あんたには関係ないでしょ!!
……さては私から一二三を奪おうとしてるのね⁉ 」



「………え?」




違う。この子は関係ないんだ。


そう言いたいが、口がうまく動かない。
自分の顔は涙と鼻水でぐちゃぐちゃだった。
すると女はまた自分の方を向いて……



「ひっ一二三! ち、違うわよね…⁉
こ、こんな薄汚い女なんて……ひ、一二三に
こ、恋人だなんて………。」



「ひっ……た、たすけ……」



その光景を見た零さんは、ハァーッと重い
ため息を吐いた。




「その人は僕の知り合いだよ。ただの知り合い。
だけど、僕が尊敬する人の大事な人でもあるんだ。
だからおねえさん、悪いけどその人をこれ以上怖がらせないでくれる?」



零さんは女の方を見つめて言った。



「はっ私は…一二三に私の愛を分からせようとしただけよ!べつにっ悪いことなんてしてないじゃないのよ!餓鬼がでしゃばるのもいい加減にしなさいよ‼ 」



いやだ、こんなのただの拷問じゃないか…。断ったらどうせ殺すんだろ……。



「へぇー。いいんだ、この動画。
そこの交番でお巡りさんに見せてもいいんだよ?」



「っ!だから犯罪じゃないって言ってんでしょ!」



「だって、おねーさんやめようとしないでしょ?」



「っいいからその携帯寄越しなさいよ!」




バッと女が零さんに飛びつこうとした。すると
零さんは軽く女をかわし、



「ゔっ ……っいっ!」




グイッと強引に女の胸ぐらを掴んだ。





「おい、このメンヘラ…。せっかくあたしが10秒立たないうちに帰れっつってんだよ。これ以上イライラさせないでくれるかい?不愉快なんだよ。」




「ひっ……」





女はダッと帰っていった。零さんが女になんて
言ったのか聞こえなかった。

撤退後→←ストーカー



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.9/10 (22 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
65人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

悠希(プロフ) - いざなみ、の漢字違います。“伊弉冊”じゃなくて“伊弉冉”です (2021年1月6日 8時) (レス) id: 4567dea704 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。そしてオリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年9月23日 14時) (レス) id: 6c5225143e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:シャーベット | 作成日時:2018年9月23日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。