愛し、愛され 2 (jump×jump

その笑顔が。(ar×yt ページ22

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うぇい様リクエスト





裏です。
大丈夫な方のみお願いします。





雨。



このごろ、雨ばかりだ。




重たい灰色の雲を見ていると、もうどうでも良く思えてきてしまう。


高校1年の夏休みも後3日で終わってしまうというのに
手につかない大量の課題。

分厚い冊子を開いてはみたものの、
文字と数字で埋め尽くされたそれに、ただため息がこぼれる。


真っ白なレポート用紙からも目を背けながら
部屋の壁に貼られた写真を眺める。



中3の頃の学校祭の時のクラス写真




背の高い俺は、後ろの方でカメラを睨みつけている。

そんな俺とは反対に、
中央にしゃがんで、みんなの中心で太陽のように笑っている、

俺の好きな人。



“だいちゃん”

と、みんなから呼ばれたその人は学級委員長で


スポーツ万能、成績優秀な完璧人間だった。



愛嬌ある笑顔に、惹かれる女の子も多かったようだ。

あんな猿みたいなやつのどこが良いんだか...
俺はそう思っていた。


でも、いつからか
俺も彼に惹かれていた。




最初、彼のことを知ったのは
中学に入る前だった。

親にすすめられて行ってみた、とある塾の春期講習。

確か、俺の斜め右前に彼は座っていて

なぜか俺は、だいちゃんが怖かった。



物静かな性格だった俺は、
大騒ぎするだいちゃんが苦手だった。



そんなとき、授業の合間に先生が、

『みんなどこの中学校に通うんだい？』

なんて話をしてきた。

『◯◯中のひと〜？』
『△△中のひと〜？』


俺も、一応手を挙げた。

俺と同じときに、だいちゃんも。



最悪だ、と思った。





俺は、その塾に通うことになり

だいちゃんも、入塾が決まったようだった。




中学校に入学して、
隣のクラスにだいちゃんがいることを知った時も
俺は知らない振りをしたし、特に話しかけられたりもしなかった。





俺らの出会いは、そんな感じだ。





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