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「風見。僕だ。犯人達4人は館内で拘束した。残る1人は屋上のヘリポートから逃走をはかろうとしている。僕は屋上へ向かう。これからコナンくんと姫宮さんが人質を解放する。…ああ、頼む」
「風見さんって、安室さんの部下の…？」
『えっ？』
ポツリと呟いたコナンくんの声に、2人で驚いてお互いをみつめてしまう。コナンくんも風見さんを知ってるの…？部下って…
「2人とも今聞いた通りだ。僕は屋上へ向かう！2人には人質の救出と解放を頼みたい。コナンくん、Aさんを頼んだよ。Aさん、スマホお借りします！」
そう言うと非常階段方向まで既に走って行ってしまった彼を唖然として見つめてしまう。
『ま、待って⁈屋上ですよね⁉︎』
このホテル、30以上は階層がありますよね⁉︎
「大丈夫だよ。�猗鷯鑞僖┘譽戞璽拭辞瓩�あるから、安室さんはそれを使う筈だよ。
一般の人が非常用エレベーターって聞くと、避難用のエレベーターを連想するかもしれないけど、
高層ビルの建築などにおいては本来、火災などの非常時に消火・救助活動等に使用することを想定したエレベーターの設置が義務付けられているんだ……ってテレビで特集してたよ！」
『そ、そうなんだ……すごい…』
なんというか、もう…色々すごい…
こんな状況でも冷静なコナンくんも…。
小さいのに頼もしいなぁ。そりゃ透くんも、コナンくんに私をよろしくって言いたくなるかも……
大人としての威厳がない私って………しょんぼり。
コナンくんは私と手を繋ぐと、封鎖されたグ ランドボールルームの扉を大きくノックして、声を張り上げた。
「ジェネラルマネージャーさん！ここを開けて！！」
コナンくんの声を聞いて、室内で何かが動かされる大きな物音がして、入口の大きな扉が開いた。
ホテルのスタッフの人達や、人質になっていた人の姿が見えて、彼らは恐怖で顔が強ばっている様子だった。
「ジェネラルマネージャーさん、外にいた犯人達2人は気絶してるよ。残りの1人は屋上に逃げて、さっきの警備員さんが追ってる。今なら安全に外に出られるから、皆さんを出口まで誘導して欲しいって、警備員さんが言ってたよ」
「分かりました。ありがとう、ぼうや」
ジェネラルマネージャーさんを始め、ホテルの従業員さんたちは直ぐに人質となった皆さんに説明をし、速やかに出口に向かって移動を始めました。
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作者名：ひより | 作成日時：2023年4月21日 21時
