#4 村にて… ページ4
あのあと､少し歩いて村が見えた｡
「おぉ…!」
目の前に広がる光景は､とても楽しそうだった｡
人々がなかむつまじく､かかわり合い､皆素晴らしい笑みを浮かべている｡
その雰囲気に酔いしれていると､一人の村人が話し掛けてきた｡
「お!お前､ここ来るの初めてだろ?俺が､行きたいとこ案内してやるよ!!」
と､意外と親切にしてくれた｡
「あ､ありがとうございます…んじゃ､ギルドって何処ですか…?」
優しそうだったので…まぁ…きいてみた｡
村人は､満面の笑みで
「ギルドか!あっちだ!!」
と､右の方向を指差して「付いてこいよ」と一言添えてから､腕を引っ張り連れていかれた｡
「俺の名前は､ドンだ!宜しくな!ええと…」
「“俺”の名前は､イヌイだ…｡宜しくな……ドン｡」
一応､名前は言ったが…ドンは目を見開いて驚いていた｡
「お前､本当に女か…?」
とドンは､きいてきた。
(まァ…むりねーよな……だって俺､今女だし…今更自分の事､私(ｷｬﾋﾟｯｯ)って言えないし)
俺は､少し考えて…
「ん…一応……女……(?)」
と､ぎこちなく言った｡
ドンは
「そうか〜､イヌイ｡お前女なのに男前だな(笑)」
と反応してくれた｡
(あ､優しーー)
逆に驚いた｡
「着いたぞ｡イヌイ」
いつの間にか､着いていた｡
「じゃあ､俺は此処で待ってるから行ってこいよ!」
(おぉ…!いけめんだ……!!)
絶句した｡
俺は
「おう､ありがとな｡ドン｡」
と､微笑みながら言った。
(…意外と可愛いな……イヌイ…)
ドンは少し､ときめいていた｡
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作者名：にーと | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/
作成日時：2019年3月18日 16時
