【wrwrd】我々特別飼育員２

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｢それでは、いってらっしゃいませ｣


チケット売り場の所にいるお姉さんに見送られながらエミさんが｢さぁ、行きましょう｣とニッコリと笑いながら私の手を取って中に入った。


水族館という久しぶりの光景に足が少し浮いた気分で中に踏み入れた瞬間私の目に映るものが全て輝いて見えた。


『うぉぉぉぉぉ!!!!(( °ω° ))』


Em｢…久しぶりですね｣


小さい範囲だが色んな小魚達が住んでいる水槽、家族やカップルが記念写真を撮るために作られたシロアザラシの模型がおかれた写真スペース、そして小さい子供たちなどが集まるヒトデのお触りスペース。

最初はヒトデのお触りスペースから行きたい!!


私はエミさんの手を逆に引いて子供たちがいないスペースに入りヒトデのいる水槽に向かって繋いでいない手を突っ込んだ。


『わ〜、プニプ…ニ………??』

『ヒトデってプニプニしてそうに見えて実際ザラザラで固いんだ…なんか残念( ˙-˙ )』


Em｢…あんなに楽しそうにしてたのに、最初からそんなこと言わないでくださいよ。ほら、ちっちゃくて可愛らしいのがそこにいますよ??｣


『おー!!私の手って普通の人よりちょっとちっちゃいのに指の第一関節よりもちっちゃい!!これはこれであり!!』


満足するまでヒトデを堪能して水槽から手をあげ、近くに配置されているタオルで手を拭いてから今度は色んな小魚ちゃんたちがいる小さな水槽の前に向かう。


『うぉー!!ほらほら、エミさん見て!?私の指にクマノミがすごく集まってきたよ!?めっちゃ、可愛い〜♪♪』


Em｢普通ならクマノミって危険性を考えて真っ先に身を隠せる所に隠れるん生き物らしいですね…でも、こんなに集まるなんて…Aさんは流石ですね｣


ガラス越しなのに頑張ってこちら側へ来ようと私の指先に集まるクマノミたちがとてつもなく可愛くてリュックからスマホを取り出そうとするとロボロも一緒に出てきて私の肩へと移動した。

よしっ!!いっぱい写真撮るぞー!!


片手はクマノミたちでふさがっているのでもう片手で頑張ってスマホのカメラアイコンをタップしたところ、別のところからカシャッと音がした。


Em｢んふふ、すきやりです｣ｶｼｬｯ


『エミさん…ここに来て、私を撮ってどうすんのよ…小魚ちゃんたちを撮りなさいよ、小魚ちゃんたちをw』


Em｢いいじゃないですか、誰かと来たと言うのもまた記念ですよ｣ﾆｯｺﾘ

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