1*神威視点 ページ2
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この会社に勤めて早1年。
仕事帰りの今日は同級生だった総悟と居酒屋にいた。
「あー、仕事終わりのお酒はいいね」
「そうだねィ」
こいつとは高校と短大同じ学校だった。
最初は仲が良くなかったけどいつの間にか一緒にいることが多くなった。
まぁ、俺にとっては思い出したくないのだけど
ふと、昔好きだった先生のことを思い出すから
馬鹿で真面目で面白くて純粋で
そんな彼女に俺は好きで自分の気持ちが抑えきれなくて俺は先生を困らせてしまった
挙句の果て、先生を学校から追い出すようなことをして…何年かは引きづっていた。
先生を忘れようと好きでもない女と何度も夜を過ごしたこともある
あれに荒れまくった俺に
総悟は呆れたのか手を差し伸べてくれたのだ
そのおかげか短大にも行けて
今じゃまともな社会人だ
「なにひとりで浸ってんでィ」
「なんでもないよ、ちょっと思い出しただけ」
「あっそ」
「っていうか、そろそろ彼女俺にも教えてよ」
「やなこった」
「ちえっ」
友達なのに教えてくれないなんて
実はいなかったり?…って嘘つくほどこいつは困ってないか
『やっとみつけた!総悟!』
どくん、と胸が跳ねた。
だってこの声は忘れもしない先生の声に似ていたから
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作者名:かか | 作成日時:2019年8月8日 18時