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なんとか無事に沖縄に着いた私は
早くも疲れ気味だった。
「これから旅館に行って荷物を置く。その後海に行くんだがくれぐれも問題は起こすなよ〜」
2年の主任坂田先生が気だるそうに言った。
先生、私は少し休憩したいです…
って思っても生徒がいるからできないけれど…
「先生、大丈夫?顔色悪いよ」
『どこかの誰かさんがいじわるしてきたからね。ちょっと疲れちゃった』
「それって俺ですかィ…?仕方ねぇでさァ。ああいうの見てると虐めたくなるんでさァ」
『仮にも私は先生よ!次やって見なさい!反省文書かせてあげるんだから!』
「反省することなんて何もないでさァ」
『くっ…生意気な…』
いいです、向こうがそういう態度なら
ミツバ先輩に言いつけてやるんだから!
「俺は総悟みたいな事しないからね、だから遠慮しないで頼ってよね」
『……ははっ、ありがとう』
生徒に慰められるなんて情けないわね…
『わあ!綺麗な海!』
荷物を預けて海に来た。
私も昔に来たことはあるけど
やっぱりいつ見ても綺麗な海だなぁ
「あれ?先生は水着じゃないの?」
『先生は、生徒達を観るから遊ぶわけじゃないわよ。ほら楽しんできなさい』
「えー、先生と遊びたかったなぁ」
『気持ちだけ受け取って置くね、ありがとう』
「つまんないの」
不貞腐れながらも海の方へ向かった神威くんは沖田くんにちょっかいを出してるみたいだった。
あの二人何だかんだ言って仲いいよね
「何が楽しくてガキの水着姿見なきゃ行けないのかねー、名字先生の水着みたかったわー」
『坂田先生、何言ってるんですか。私達は教師なんですよ』
「お堅いね〜」
この人に至ってはなぜ教師という職に就いたのか謎である。
「先生!あそこで知らない男の人が友達のこと誘っててしつこいんですが…」
『わかったわ、今行く』
2人組の男性…私と同い歳くらいの人かな
『あの、この子は私の生徒で修学旅行中なんです。やめて頂きませんか?』
「へぇ…随分若い先生だね。わかったこの子からは手を引くけど代わりに先生、俺らと遊ばない?」
『何言ってるんですか、今言いましたよね。修学旅行中なんです』
「そう言わずにほら」
腕に急に捕まれ強引に歩き出した。
ちょ、痛い…。
『や、やめてください。』
「なに?さっきまで強気だったのにかわいいですね〜」
「せ、先生…」
『私は大丈夫だからあっちに行ってなさい』
とりあえず生徒に危害はないみたいだけど
どうしようか…
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作者名:かか | 作成日時:2019年8月1日 20時