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「そりゃ、お前ェ…馬鹿にされてんだろ」
『えぇ…』
昼休み、入っては行けない屋上で先輩と神威くんのことで話していた。
屋上は先輩が気に入って勝手に使っているらしい…
「17のガキだぞ、22のお前が相手されるわけ…あっ、でもガキだからこそ年上に憧れるのかねぇ…」
『確かに、私も高校生の時は魅力的だった』
「まぁ、Aには憧れねぇだろ。ちんたらしてるし…色気ねぇしな」
先輩はそう言ってククっと笑い私の頭を乱暴に撫でた。
『失礼にも程がありません!?…色気くらい!ありますよ!』
「あ?…そうは見えねぇけどな。しかも今まで男とつるんでる所みたことねぇし」
『…!う、うるさいです!あるものはあります!』
そんなジロジロ私を見ないで…!
絶対に馬鹿にされてる。
ま、まぁ、ほんとに男性とお付き合いしたことはないのだけれど…。
この歳になってそろそろ焦りはじめてる
…その理由も先輩のせいなんだけど。
と、ちょっと言い訳をしてみる
「ん〜、どれどれ……ふっ、そんなんで茹でダコになってるくれェだ。ないな」
『なっ!今のは不可抗力です!』
先輩はことがあろうに
顔を近づけてきたのだ。
『ここは学校だから!万が一人が見てたら…!』
「こんな所誰もこねぇよ」
『そ、そうかもしれませんが…それにミツバ先輩がいるんですから軽々しくしちゃダメですよ!』
「あー、そうだな。」
私の恋が終わったのも
先輩がミツバ先輩と付き合ったから。
前から2人は両思いだったけれど
それでも先輩が好きだった。
ミツバ先輩に勝てるわけないのに…。
そしてこの屋上のやりとりを
神威くんが見てただなんて今の私はまだ気づいていなかったのだ。
「なにあれ」
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作者名:かか | 作成日時:2019年8月1日 20時