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非常に困った
私は今目の前のゴーヤチャンプルーに悪戦苦闘をしていた。
何を隠そう大嫌いなのだ。
でも残したら先生として許せない
うぅっ…沖縄といえばゴーヤだけど…
食べられないものは食べられない…
「どうした、ほら食べろ…クッ」
先輩知ってて言ってるな…
我慢して食べるしか…………
「ほほぅ、先生ゴーヤ食べれねぇのか。俺が食べてやらァ」
そう言うと彼は私の皿を取って食べ始めた
「ちっ、こいつをあまり甘やかさないでくれ」
「おめェは親か」
『あ、あのありがとうございます』
「おう」
やった!
高杉先生ありがとうございます!!
「あ、ずるいー。晋助俺のも食べてよ」
「おめェは育ち盛りだから食べろ、そして名前で呼ぶな」
「ちぇっ…名字先生には優しい癖に」
「そりゃあ…こいつぁもう成長しないからな」
『なっ!そんなことないですよ!』
「ガキか」
『は!私としたことがまたムキになってしまった…』
「ククッ…ホントおもしれぇ女だな」
「晋助、先生とちょっと距離近くない?もっと離れてよ」
神威くんは私を引っ張り胸元に寄せた
平常心平常心…
相手は子供よ、いくら慣れてないとはいえ
大人なんだから動揺してはだめ
その思いと裏腹に私の顔は見る見る赤くなってゆく
「あれ?先生顔赤いよ?かわいい」
『からかわないでください!』
「え、褒めてるんだけど…純粋なんだね。よしよし」
『頭を撫でない!』
「はぁ、お前らいい加減にしろ…名字先生はこっちこい。この席順はだめだな」
険しい顔をした先輩がそう言って
神威くんから解放された。
「おめェもしっかりしろ」
『はい…』
また怒られた。
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作者名:かか | 作成日時:2019年8月1日 20時