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ｶﾞﾁｬｯ
『お邪魔しまーす』
「どうぞ〜」
久しぶりに来た鉄塔さんの家は、前とさほど変わってはいなかった。
靴を脱いでたら奥から何かが来た。
『あ！早ちゃん退ちゃん！』
やって来たのは早助くんと退助くん。鉄塔さんが買ってる猫ちゃんだ。
『久しぶり〜！』
「にゃーん」
「にゃあー」
「お腹減ってるみたいだね笑」
『早くご飯にしましょうか笑』
荷物を置いてキッチンに向かった。冷蔵庫を開けると多少は食材があったがかなり寂しかった。
『スーパー…行きましょか笑』
「何にもなくてごめんね…」
2人でスーパーに行って買い物をして来た。ご飯が炊いてあるらしいので、鉄塔さんの好きなおじやを作ることにした。
『鉄塔さん、作るの手伝ってくれますか？』
「お、何したらいい？」
『じゃあお鍋にお湯沸かしてもらえますか？』
「えーっと…量このぐらいでいい？」
『大丈夫です！沸いたらご飯入れちゃってください』
「は〜い任せて」
2人でやると作業が早い。あっという間におじやが完成した。
『おぉ〜美味しそうですね！』
「冷めないうちに食べようか」
『はい！』
2人分を盛り付けて運ぶ。
早ちゃん退ちゃんがにゃーにゃー鳴きながらついてくるけどこれは君たちのご飯じゃないよ…
『よし、いただきます！』
「いただきます」
味付けが心配だったが問題なさそうだった。
一口目を頬張る鉄塔さんを見つめる。
『ど、どうですか…？』
「うん、凄い美味しいよ！流石Aちゃんだね笑」
『ほんとですか！よかったぁ笑』
鉄塔さんに美味しいと言ってもらえて嬉しくなった。
2人で談笑しながら食事を終えた。
『ご馳走様でした！』
「ご馳走様でしたー」
『じゃあ私食器洗ってきますね』
「あぁいいよ、俺がやるからAちゃんは休んでて？」
『え、でも…』
「ご飯作ってくれたから後は俺にやらせて？」
『じゃあ…お願いします笑』
「うん、待っててね」
やっぱり鉄塔さんは大人だな。洗い物なんて面倒なのに、優しいと思う。
『…好きだなぁ』
…え？
『え？』
脳が緊急停止する。
今私は何と言った？何故そんなことを言った？
必死で動かない頭を動かす。
『いやいや、好きってそういう意味じゃないから！違う違う！』
そうだ、鉄塔さんに対しての好きはアレだ、Likeだ。Loveじゃない。
そのはずだ。なのに
『…なんでこんなドキドキしてるの？』
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作者名：こん | 作成日時：2021年12月17日 19時
