世界の不条理 ページ2
女と言う生物の大半は1つのコミュニティーを持っていないと生きていけないようなのだ、彼氏は少し前まで居た、友人は数人しかいない私には理解出来なかったが女子とはいつの間にかコミュニティーを作っていたのだ。
しかしだ
「先輩、これ間違えてしまってお願いしてもいいでしょうか」
「あ、うん」
「A後で払うから私の分払っといて」
「は、はぁ」
コミュニティーに入ってない人間に冷た過ぎないか？モヤモヤとする感情を押さえ込み飲み込むことにする。
そのせいだったのかいや、きっとそのせいだったんだろう。
ゴォォオオオ！！！
「うっ…… 」
会社が燃えた。
出火原因はよく分からない、いつの間にかいつもの職場は火に呑まれて天井が崩れ落ち下敷きになってしまった、しかしそれは私だけではなく後輩の木下も私とはそう離れていない場所で倒れていた。
「A！木下ちゃん！！」
先に逃げていた友人の木村が私達を助けるべく来てくれた、だけど燃え始めてだいぶ経つせいか色々な物に燃え移り危険地帯となってしまった職場はあと少しで崩れるだろう。
それを分かっていて木村は私と後輩を見る、お願い助けてと言う声は焼けた声帯きのせいで声にならない、すると木村は私の前に来てくれた、しかし私は絶望した。
「Aちゃん、ごめん」
そう言って後輩を助け出しそのまま私を置いて逃げていった。
やめて、行かないで。
お願い、助けて。
そんな言葉は届かない。
体が焼ける、痛い熱い苦しい。
もう友情なんて友達なんて要らない。
絶対に生まれ変わる事が出来たなら全員地獄に突き落としてやる。
「哀れな人間だ」
時間が止まった、体が動かないし痛みも無くなる唯一動かせる目を動かし当たりを見るがそこには誰もいない。
「しかし、その決意は覚悟に等しい」
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作者名：蛇竜 | 作成日時：2018年10月28日 8時
