第34話 ページ37
だが、深雪にそこまで言わせたのは服部だ。
深雪ばかりを悪者にする気は、二人には無かった。
達也「服部副会長、俺と模擬戦をしませんか」
服部「なに………?」
服部「思い上がるなよ、補欠の分際で!」
小さく悲鳴を上げたのはあずさか。
他の三人は、流石に上級生だけあって、平静を保っている。
そして、罵倒を受けた本人は、困ったような顔で薄っすらと苦笑を浮かべている。
服部「何がおかしい!」
達也「魔法師は冷静を心掛けるべき、でしょう?」
服部「くっ!」
自分のセリフで揶揄されて、服部が口惜しげに息をつまらせる。
服部「…いいだろう。
身の程を弁えることの必要性を、たっぷりおしえてやる」
名前「お待ちください。
服部副会長は先ほど、兄には利用価値があると仰いましたが、
私にはまだ疑問を残していらっしゃいました。
その勝負、私がやります」
達也「だが、これは俺が言い出したことで…」
名前「良いの、達也。
私にやらせてちょうだい」
達也「……わかった」
そこですかさず真由美が口を挟んだ。
真由美「私は生徒会長の権限により、二人の模擬戦を正式に許可します。
時間はこれより三十分後、双方にCADの使用を許可します」
模擬戦を喧嘩沙汰としないための措置。
真由美が厳かと形容して構わない声で宣言すると、あずさが慌ただしく端末を叩き始めた。
♢ ♢ ♢
名前「入学三日目にして、
早くも猫の皮が剥がれてきてしまったわね…」
深雪「申し訳ありません…」
達也「お前が謝ることじゃないさ」
深雪「ですが、
私の所為でお二人にまたご迷惑が……」
深雪の目からは、今にも涙が零れ落ちそうだった。
名前「入学式の日にも言ったでしょ?
怒ることができない私たちの代わりに貴女が怒ってくれるから、
私達はいつも救われているの」
達也「……すみません、とは言うなよ。
今、相応しいのは別の言葉だ」
深雪「はい……頑張ってください」
指で涙をぬぐい笑顔で告げる深雪に、
同じく笑顔で頷き名前は扉を開けた。
摩利「来たな、名前、達也くん。
君達が案外好戦的な性格で驚いているよ」
意外と言いながらも、彼女の目は期待に輝いている。
摩利「それで、自信はあるのか?
服部は第一高校で五本の指に入る実力者だ。
試合に関して言えば、
入学以来一年間負け知らずだぞ」
と名前に告げる。
名前「正面から遣り合おうとは考えていませんよ」
それに対し、名前は機械的な声で、応えを返した。
- 金 運: ★☆☆☆☆
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yuumin - 面白かったです。 そして、わかりやすく纏められていて読みやすいです。 (2022年8月3日 14時) (レス) @page20 id: 79387fae85 (このIDを非表示/違反報告)
★☆少年陰陽師大好き☆★(プロフ) - 初めまして私は★☆少年陰陽師大好き☆★と言います小説の続き早く読みたいですあと、宜しければ、友達申請しても良いですか? (2015年4月29日 15時) (レス) id: a38a6e1073 (このIDを非表示/違反報告)
浴衣 - 夢主ちゃんの活躍がまだないから、早く見たいです。更新頑張ってください。 (2014年7月3日 17時) (レス) id: 64be7ba306 (このIDを非表示/違反報告)
うたの(●´∀`●)(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください! (2014年4月21日 22時) (レス) id: 5b2986fc65 (このIDを非表示/違反報告)
玖音 - ぎっちりつめて、しかも一つに対して長々と書いてあるので少し読みにくいかと思います。もう少し文の間に余裕を持って書いた方がいいと思います。でも、面白いです^^頑張ってください。 (2014年4月7日 15時) (レス) id: 48834c5afe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なっちん | 作成日時:2013年8月16日 10時