【文スト】【短編集】文豪×〇〇彼女。２【文豪ストレイドッグス】

癒し系怪力賢治×漢気空手彼女。（埴輪様リク） ページ42

＿＿＿＿＿＿

〜敦side〜

皆さんこんにちは、中島敦です。
突然ですが、僕の探偵社に居る恋仲のお話をさせてください。


「あっ、敦さーん！お疲れ様です〜」


彼の名は宮澤賢治。社長にスカウトされて上京してきた少年。

賢治君は、異能力として空腹時に超怪力になれる力を持っている。


『師匠〜！書類の整理おわりましたっ！』


彼女はAA。国木田さんを「師匠」と呼び、武道に長けている正義感溢れる少女。

Aちゃん、武道の中でも空手が一番得意だそうで社長も国木田さんもドン引く程凄い…らしい。

この二人が恋仲である。
でも、僕は二人が「ああ、恋仲なんだな」と思う所を見た事が無い。

僕のタイミングが悪いのか…？え、僕の運が悪いの？
太宰さん曰く「観察してれば分かる」らしい。
そんな分かるんですか太宰さん。


『じゃあコレ、運んでおきます！』


Aちゃんは国木田さんから大荷物を運ぶ指示を受けていた。
結構な量。助けに行こうって思った矢先に事は起こった。


「あっ、A！それ持ちますよ！」

『え、いや良いよ！重いし量もあるし…』

「だったら尚更！女性に持たせられないですね！」

『…ん、ありがと』

「ふふ、可愛いですね」

『……うい』


僅か、本当に僅かだが頬をすこーし紅くさせるAちゃん。…成程、確かによく見てれば分かる。


「よーいしょ、っと。じゃ、持っていきまっ！？」

『はぁ！？』

敦「賢治君！？」


賢治君が一歩踏み出した瞬間、落ちていた紙に足を滑らせて後ろへと倒れていく。

このままでは頭を強打してしまう。


『賢治！』


Aちゃんがいち早く反応し、賢治君を後ろから抱き留めた。


『……あっっぶな………』

「あ、ありがとう…！？」

『な、何よ……？』

「い、いや、近いな〜って思って」

『……えっ』

「助けてくれたのカッコイイけど、こうして見るとAってやっぱり可愛いな〜って」

『……あっ、あ〜〜………。止めてくれ……』

「ふふ〜」



……。

中島敦、本日は運が良かったです。



＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

空手設定無理矢理すぎだわ私。

デレ甘谷崎×彼女。（キノコ様リク）→←達観澁澤×楽観彼女。（埴輪様リク）

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す