対応。5 ページ8
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今日の仕事も終わって、Aと一緒に帰る。
始めは『え、一人で帰ってください』って云われてたけど、帰る家が同じなので渋々と了承してくれた。
そう、僕らは同じ社員寮の部屋に住んでいる。
理由としては、お財布に優しいのも有るが一番はやはり付き合ってるから。
とてもそんな風に見えない?ちゃんと付き合ってます!
…そういう事だって、ちゃんとしたもん。
そんな素振りなんてしないけど。
「あー、疲れたー!」
帰ってきて、小さな脚なしソファにダイブする。
『乱歩、手ぇ洗って。お風呂も入って』
「んー、眠い…」
『寝るのはお風呂上がってから!』
ペシペシと僕の頭を軽く叩くA。
…ちょっとだけ意地悪していいかな。
その手を取って、グイッと僕の方へ引く。
『わっ…!?』
一気に顔の距離が近くなる。
「…Aがキスしてくれたらいいよ」
『…っ!?』
動揺し、少しだけ頬を赤らめる彼女。
可愛いなーって。
塩対応も良いよ?嫌いじゃないし。
…そういう趣味じゃないからね、勘違いしないでよ。
やっぱり、すぐ頬を赤らめたり動揺を隠し切れてない素直なAが一番可愛い。
そんな事考えてると、右頬にぺチリと手の平が軽く飛んできた。
『嫌です、どうせしてもやらないんだから』
そう云い、手を振り払われる。
「…ブー!」
良いじゃん、減るものじゃないし!
もういいよ、拗ねてやる、トコトン拗ねてやる!
ソファに顔をバフっと埋める。
もういい、知らない!A嫌い!
____サラリと前髪を掻き上げられれ感触。
その後に額にくる甘い匂いと暖かい感触。
「…!?(ガバッ」
『…これでも嫌い?』
「きら、嫌いじゃ…ないです……。え……?」
『…声出てた。お風呂出来たから行ってらっしゃい』
布団敷いてくるからと云い、その場を後にしたA。
僕はそっと、触れられた髪と額に手を置く。
「熱い…」
触れられた所が熱い。
何て言うか、彼女は塩対応と同時に
「ツンデレって云うか、飴と鞭の天才って云うか…」
あぁもう、何を云ってるんだ僕は。
「…お風呂行ってこよ」
可愛いし嬉しかったからいいや。
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加奈 - キツイ。 (2020年6月11日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
加奈 - 可愛いな乱歩さん。 (2020年6月11日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅さん(プロフ) - 夜神さん» ありがとうございます!乱歩さんヒロイン説← (2017年1月23日 22時) (レス) id: 75edde69e3 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅さん(プロフ) - ルナさん» な、泣いてくれたのですか…。そう言ってもらえて凄く泣きそうです(;;)ありがとうございます。 (2017年1月23日 22時) (レス) id: 75edde69e3 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅さん(プロフ) - ユナさん» やっぱりツンデレっぽいですよね…!?塩対応が何処に行ったのか(小説成り立たない)ありがとうございます、頑張ります! (2017年1月23日 22時) (レス) id: 75edde69e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜餅さん | 作成日時:2017年1月6日 15時