【鬼滅の刃】報われない女の子の話。【竈門炭治郎】

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蜜璃姉さんと杏兄さんから贈物を頂いてしまった。

嬉しい、すっごく嬉しい。

贈物を貰ったのは勿論だが、2人が私を「妹」と想ってくれている事。大好きだと言ってくれた事。

その事実が一番の贈物なのに。


『(こんなに幸せでいいのだろうか…)』

「ねっ、ね。開けてみて？」

『へ、今？』

「今！」


蜜璃姉さんは、どうやら今見てほしいらしくて。

『分かった』と包みを開けると

蜜璃姉さんからは紅瑪瑙の耳飾り。
杏兄さんからは同じ石がはめ込まれたピンバッジ。


『これ、』

「さっきAが見てたやつ！もしかして欲しいのかと思って…。違かった？」

『や、違くない』

「俺のは、その耳飾りに合いそうな物を選んだ！これなら隊服に付けても問題無いだろうしな！」


「きっと似合うぞ！」と笑顔を向けてくる兄さん。


『ありがとう、ございます…』


こんなにも嬉しい事があっていいのか。バフッと2人の腕に抱き着く。

蜜璃姉さんは笑顔、杏兄さんも満足した顔で私を見ていた。

チラッと杏兄さんが、私の手の中にある贈物を見てこう呟いた。


「ふむ、その紅…」

『ん？』

「まるで竈門少年の瞳の様だな！」

『…えっ』

「あっ」

「む？」


カアッと紅くなっていく頬。


「よもや！本当に「あっ、あー！耳飾りは穴開けないとだから炭治郎君に頼めばいいと思うわよ！うん！！」よもや！」


いや、思わなかった訳ではない。

でもそれを意識していた訳でもない。

だけど、改めて言われてしまうと。


『……うぅ……』


意識せざるを得ないじゃないか。


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