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『「「しのぶさん!/師範」」』
ポンッと頭に氷嚢が乗せられる。
「善逸君と伊之助君に連行されたんですが、全く…」としのぶさんは呆れたような怒っているような。
「貴女の「大丈夫」は信用なりませんし、頭を強く打っているんです。本人が大丈夫であってもちゃんと診せて貰わないと。万が一があったら困ります」
『…はーい』
「カナヲ。すみませんがベッドを一つ空けてきてくれませんか」
「分かりました」
『ええ、そこまで?』
「この際です。しっかり休んでもらいますよ」
『え』
「甘露寺さんから聞いています。非番の夜も学問に励まれているそうで眠っていないとか?」
「そうなのかA」
『何見てくれてるの蜜璃さん』
「ちゃんと睡眠を取っている貴女なら、炭治郎君を受け止め立っているのは容易いと思うのですが」
「確かに!」
『あぁ〜、聞こえません。そして納得しないで』
「炭治郎君、すみませんがAを運んで頂けますか?」
「はい!分かりました!」
『え、いや歩きます』
そう言う私にしゃがんで目線を合わせ、しのぶさんはキッパリと言い放つ。
「駄目です。頭を強く打ち、睡眠不足の身体。立った瞬間に床とこんにちは〜なんてしたくないですよね?ここは大人しく運ばれてください」
その目には心配の色と、もう一つ別の色。
その色が何かは分からなかったけど、何かを考えていたのは確かだ。
「では炭治郎君。宜しくお願いしますね」
「はい!A、一寸失礼するぞ」
炭治郎は、私の背中と膝裏に手を入れてヒョイと私を横抱きにした。
『えっ、おんぶとかじゃなく?これ?』
「あまり動かさない方がいいと思って」
『成程…?』
「ちゃんと掴まってくれ。落ちるぞ?」
そう言われて、恐る恐る炭治郎の首に手を回す。
炭治郎の香りが強くなる。
「……」
『?どうしたの』
「いや。近くで見ると本当に綺麗だよなぁと思って」
『そう?』
「ああ。カナヲもしのぶさんも綺麗だが、Aはまた違った綺麗さがある」
『どういう意味それ』
「んー…。綺麗って事だ」
そう言って微笑む炭治郎。
トクリ、と心臓が鳴った。
『……?』
何だ、これ。
何処かで鐘の音がした。
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りあむ(プロフ) - 続き待ってます、、、、、、、! (2021年10月12日 20時) (レス) @page37 id: 5dcfb8d8c8 (このIDを非表示/違反報告)
義勇と杏寿郎推し - ド派手に頭突きしたのか煉獄の旦那に!ド派手に凄いな! (2021年4月8日 17時) (レス) id: 4609b567d2 (このIDを非表示/違反報告)
義勇推しさん - どうも!コメントありがとございます!蜜璃ちゃんかわいい!キュンキュンするわ!更新頑張ってください!楽しみにしてます! (2021年2月10日 17時) (レス) id: 11d230a7dd (このIDを非表示/違反報告)
桜餅さん(プロフ) - 義勇推しさんさん» 初めまして〜!読んでくれてありがとうございます。これから炭治郎もっと出す予定なので楽しみに待っていてください…! (2021年2月10日 9時) (レス) id: 6fc48f12f5 (このIDを非表示/違反報告)
義勇推しさん - 初めまして!炭治郎も好きなのでこの小説楽しく読ませてもらってます!これからも頑張ってください! (2021年2月9日 19時) (レス) id: 11d230a7dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜餅さん | 作成日時:2021年1月4日 0時