亡命客35 ページ38
*
通されたのは、綺麗な花々が咲き乱れる素晴らしい庭だった。お茶会の用意がされた机の前には、なんと………………
「久しぶりだな、マクライアン。」
「総統閣下も一緒って聞いてないんですが！？」
優雅に座る総統閣下がいらっしゃいました。
流石に国で一番偉い方が来るとは思ってもみなかった。………………そういえば、甘いもの、お好きでしたね。
「………………あれ、誰？その子。」
総統閣下の隣に座った、白い軍服を身にまとい、マスクをつけた黒髪の男性が首をかしげながらこちらを観察する。いきなり知らない、誰かもわからない人が来れば、そうもなるか。
「しばらく前にこちらに亡命してきたA マクライアンさん！前は俺の外交相手やってん！」
『ええ子なんやで〜』なんて嬉々とした様子で私をその男性へ紹介するオスマンさん。私はいい子ではない。
「初めまして、こちらに亡命をしてきたA・マクライアンと申します。今は作家、なんて名乗っていいものかわかりませんが、色々と書かせていただいています。よろしくお願いします。」
深々とお辞儀をし、顔をあげれば、彼はマスク越しでもわかるぐらい目を細めて笑っていた。
「俺はひとらんらん。らんらんとかひとらんとか、まぁ、気楽に呼んで。ほんと、まともな人で良かったよ。また変な人が来たのかと………………。」
そんなご冗談を、なんて言いたかったが、本人は深いため息をついているし、隣ではトントンさんがそれに頷いている。………………色々な思いがあるんでしょうね。
「面白い奴がいてこそ戦争は楽しいだろ？」
「主犯はグルさんやん！ほとんどあんたの勧誘やろ！こっちの身にもなってや！」
戦争のことを考えてか、うっとりとしたような表情の総督閣下と、今までのことを振り返ったら最悪だった、という様に饒舌になったトントンさん。
………………お疲れ様です、なんて労いの言葉しか思いつかなかった。
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1056人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れもんあめ(プロフ) - 果奈さん» え...。語彙力めちゃめちゃあるじゃないですか!! (2019年4月14日 17時) (
レス) id: 2dbd7ef2a2 (このIDを非表示/違反報告)
るーか(プロフ) - 果奈さん» はい！完成したら、お知らせします！ (2019年4月14日 11時) (レス) id: 22a10a6505 (このIDを非表示/違反報告)
果奈(プロフ) - れもんあめさん» 語彙力が無いので、そう言っていただけて有難いです。これからもよろしくお願いします！ (2019年4月13日 21時) (レス) id: a4d3edf1aa (このIDを非表示/違反報告)
果奈(プロフ) - るーかさん» 是非ともお願いしたいです！！！楽しみにしてますね！ (2019年4月13日 21時) (レス) id: a4d3edf1aa (このIDを非表示/違反報告)
るーか(プロフ) - あの、夢主ちゃんの絵を描いてもよろしいでしょうか？いきなりですみません (2019年4月11日 1時) (レス) id: 22a10a6505 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：果奈 | 作成日時：2018年1月22日 13時
