亡命客25 ページ27
*
彼は言葉通りすぐにやって来た。いや、城からこの家まではそれほど遠くはないが、それにしてもはやかった。彼の後ろには、部下だろうか、二人立っている。
「おはようございます。ふー、軽く雪降っとりますね。今年もこの時期が来たかぁ。」
まだ眠いのか、あくびを一つした後、彼はそう言いながら、ぱたぱたと軽く手で服を叩き、雪を落とす。
………………って、雪！？
すぐさまトントンさん達の後ろを見れば、はらはらと白い綿のようなものが空から降ってきていた。少し積もっていて、街のところどころが白くなっている。
私は、まじまじとその様子を眺める。
「………………えっと、もしかして、雪初めてでした？」
「あ、はい。祖国では降らなかったんです。外交官もしてましたが、大体はうちに招く形をとっていたので、見る機会もありませんでした。」
「はは、積もるとええな。」
私が喜々とした表情を浮かべれば、彼も優しい笑顔で返してくれた。
………………あ、お客様を放っておいて、一人で興奮してしまった。
「すみません、つい嬉しくなってしまいました。中へどうぞ。」
彼らを縛り上げた元部下達のもとへと連れていく。
「うわぁ、この前の二人から四人になっとる………………。」
部屋の惨状と、縛り上げた男達をみて、彼はため息をつく。
「これは、これから先がどれだけ増えるかが不安やな。」
「すみません。まさかここまで本気で殺しにくるとは、予想してませんでした………………。」
うーんと唸りながら、腕を組んで考え込むトントンさん。この前に二人もお客様………彼らからしたら観光客が来たのに、今日も四人国内に入って来ているのだ。つまり、数日で六人。他にも私が送り返した人を合わせたら十人前後。短い期間でこれだけの侵入を許している事となる。
「一応規制はかけるようにとは話が出とるけど、もっとはよ固めなあかんな。」
はぁ、とため息をつく彼から、なんだか負のオーラが見える。それに、寝ていないのか、足取りがふらふらとしている。いや、わかる。寝れないのは、とても分かる。私も軍人時代はよく徹夜した。
………………そういう時にはあれが良いよね。丁度、昨日作ったのが残っているはず………………。
トントンさんが部下へ運ぶよう支持する間に、私はキッチンへと向かうのだった。
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れもんあめ(プロフ) - 果奈さん» え...。語彙力めちゃめちゃあるじゃないですか!! (2019年4月14日 17時) (
レス) id: 2dbd7ef2a2 (このIDを非表示/違反報告)
るーか(プロフ) - 果奈さん» はい！完成したら、お知らせします！ (2019年4月14日 11時) (レス) id: 22a10a6505 (このIDを非表示/違反報告)
果奈(プロフ) - れもんあめさん» 語彙力が無いので、そう言っていただけて有難いです。これからもよろしくお願いします！ (2019年4月13日 21時) (レス) id: a4d3edf1aa (このIDを非表示/違反報告)
果奈(プロフ) - るーかさん» 是非ともお願いしたいです！！！楽しみにしてますね！ (2019年4月13日 21時) (レス) id: a4d3edf1aa (このIDを非表示/違反報告)
るーか(プロフ) - あの、夢主ちゃんの絵を描いてもよろしいでしょうか？いきなりですみません (2019年4月11日 1時) (レス) id: 22a10a6505 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：果奈 | 作成日時：2018年1月22日 13時
