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「お話は終わった?」
「あっ、はい。終わりました。無事友達になりま…なってました。」
「そう、良かった。」
マネージャーはニッコリと笑う。
傍から見ればただの可愛らしい笑顔だが、私にはわかる。これは何かを計画している時の笑顔である。
「……今度は何考えてます?」
「んー?別にぃー?あ、そうだMW、翻訳頼んでもいい?あの時の…えーっと、セジンさん?」
「…セジンさん…ですか?」
「そう!会ってお話がしたいの!」
聞いてすぐに答えない時は、最高のサプライズかろくでもないドッキリの2択だ。後者も一応、本人曰くサプライズらしいけど。
それに、セジンさんって…BTSのマネージャーだよな。なんでそんな人を…?
すると後ろからジミニオッパが肩を組んでくる。
『セジニヒョンがどうかしたの?』
『ああ、うちのマネージャーがお会いしたいと…話したいことがあるみたいなんですが、お忙しいですよね。』
『今なら大丈夫じゃない?一緒に控え室行こうよ。』
反対側からホソギヒョンが肩を組んできた。重い。
「…マネージャー、今なら平気だからすぐ行こうって。」
「おっけー!すぐ行けるわ!」
『すぐ行けるそうです。』
「OK!Let’s get it!」
「っわ、ちょ、脚長っ、歩幅!!!」
…………
……
…
「はぁっ…は…ほんと…っ早いっすから…」
「あー、だいじょぶぅ?」
「ごめんねぇ」
「……ケンチャナヨ」
振り返ると、呑気に歩いてくるマネージャーとテヒョンイヒョンの姿。はよ来い。
『セジニヒョンいますかー?お客さんですよ!』
『ん、おー。どちら様…あぁー、MWさんじゃないですか!』
『ご無沙汰しています。うちのマネージャーが話があるそうで…』
「あ!セジンさんアニョハセヨ〜!」
元気に手を振るマネージャー。この前の人見知りはどこ行った。
「あー、えっと…MW、間違ってたらフォローして!」
「え?何を…」
『私は、ヤヨイです!覚えてる?』
「……あっ、えっ?!姉ちゃんいつの間に…!」
まだ少しぎこちないけど、韓国語だ。相手にはちゃんと伝わるレベル。
いつ勉強してたの知らないんだけど。
『ええ、勿論。韓国語を勉強なさったんですね。』
『最近だから、まだ、下手です。それより、お話あって、来ました!』
『はい。ご要件は?』
マネージャーは伝わるのが嬉しいのかめちゃくちゃ笑顔で私を見てきた。ハイハイ、すごいすごい。
『ご飯に、行きましょう!』
「………………はい?」
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作者名:りいた | 作成日時:2021年9月15日 12時