【ヒロアカ】定食屋の元プロヒーロー (ページ22)

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『はいはい！とにかくここの部屋で勉強するなり寝るなりして良いからね！

あ！ご飯食べてないんだっけ？サービスするよ！』

「え！じゃあ食べようぜ！！」

「メニューメニュー！」

よし、これで童顔の悲しみから解放される…

ふと爆豪くんの頬杖をついた手を見た

そこには猫の噛まれた痕が。

『そうそう！忘れてた、爆豪くん手出して？』

爆「あ？」

強引に彼の右手を掴み引っ張る

爆「(！？力強ぇ…)」

『ちょっと染みるけど我慢してね』

そのまま強制的に手当てを続行

『(思っていたより浅いみたい。にゃーちゃん、手加減はしたのね)』

ふふっ、と思わず笑ってしまったが、爆豪くんは何も言ってこなかったのでバレてないのだろう…と思う

簡単に手当てを終わらせたころ、皆の注文を聞き、部屋を出た。

▼爆豪side

Aという名前の女だった。

華奢な体つきだと思っていたが、右手を引っ張られた瞬間以外と力が強くて驚いた。

そのまま体の反動で距離が近くなってしまったが、アイツは気にせず手当てを始めた。

自然と目線がソイツの顔へ向く。

帽子とマスクをしているが目元を見る限り、

やはり6歳上とはどう見ても思えない顔立ちだ。

まつ毛は長く、目は見かけない黄金色で、肌は白く透き通っている。

目鼻立ちからして、中性的な顔立ちだと推測できる

ふと、疑問に思う。

なぜ顔を隠しているのか。

どう見てもおかしい。

店のなかでマスクはともかく、
帽子を被るのは“定食屋の店員”には合わない。

こういう帽子をキャスケットというのをババアから聞いたことがある。

スッピンでも深く被れば顔が見えにくいから大丈夫なのよ、それにオシャレだし、とかなんとか。

(隠すためなのか、単にファッションなのか…)

すると、予兆もなく、ソイツは小さく笑った。

俺の傷が何か面白かったのか？分からねぇ

が、一瞬笑ったその顔の
隠されているところ全てを見たい、と思った。

Aと名乗ったコイツの隠しているであろう秘密を、知りたいと、

爆豪は思ったのだった。

●●●●

上「いいなぁ～ばくごークンは」

瀬「見とれてたな」ﾎﾞｿｯ

切「言ってやんなよ」ﾎﾞｿｯ

爆「聞こえてるわクソが！！」

その後
注文の料理を作り、持っていき、14:00までお店の手伝いをし、

14:00～17:00までは閉店だけど部屋は使ってて良いからね、と伝えに行ったとき、

部屋は勉強地獄と化していた。