女帝［ワールドトリガー］ (ページ11)

今日:5 hit、昨日:25 hit、合計:63,743 hit

11 ページ11

・

「それでは団分のくじ引きを行います。

各クラス代表生徒は前に来てください。」

我が六頴館高校の体育祭は、チーム分けをくじで行う。

3年生から順にくじを引き、学年ごとに4つの団に分けるのだ。

「蔵内くん、わかってるわよね？

絶対C組と一緒の色のくじを引くのよ。

他の組はいらないから。

新之助と同じ団になれないと意味ないのよ。

高校最後の体育祭は新之助がいないと意味がないのよ。」

「わかったから。

(このセリフ朝から8回は聞いてる。)」

うんざりしたような顔で前に出ていく蔵内くんに念を送る。

去年のくじ引きで神がかった運を見せた蔵内くんを今年も信じる。

高校生活最後の体育祭、

それを最高のものにできるかどうかはこのくじ引きにかかっているのだ。

「それでは3年A組からどうぞ！」

ハテナの書かれたボックスからボールを一つ取り出す。

色は青だ。

「3年A組は青色なので青団です！」

青色か。

涼しげな新之助にはぴったりのカラーだ。

「続いて3年B組です！」

B組青、C組白、D組黄と3年が全て引き終わった。

ここまではいい。

問題はここからだ。

「それでは2年生に移りましょう！」

もしここでA組から青色なんか出てみろ。

アタシは即座に体育館から出て、山田先生に八つ当たりしにいくからな。

山田先生の悪口を本人の前で言い続けてやるからな。

司会の声に続いて遥が壇上に上がる。

今日もプリティーフェイスは健在だ。

「2年A組は、白色なので白団です！」

さすがアタシの遥。

後で何か奢ってあげよう。

・