落ちた先に、出会い、愛［ハイキュー!!］

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自分の鼓動がやけにリアルに聞こえる

先輩の手が頬に着くまでの時間は永遠とも思われた


こんな破廉恥なことあり！！？

だって付き合ってないどころか、

先輩には彼女がいるんだよ！！！


だめだよね！

色々と！！


「ちょ、ちょっと待ってください！！
先輩はこういうことは挨拶みたいなものかも知れませんが私は初めてで！！
それにこういうのってよくないと思います！！
倫理的にも！！
待って、これ犯罪？？！
もしかして私訴えられる？？！
大量の慰謝料とか請求されるの？？！
未成年だからお母さんが払わないといけないの？？！
お母さんになんて説明すれ、

とりあえず落ち着きましょう！！？」

「君がね。」


やけに落ち着いた先輩の手は止まらない

もうどうにでもなれ！！

たぶんこの先二度とはないこのチャンス

これを逃したらダメな気さえしてきた

据え膳食わぬは、なんとやらだ！！

ギュッと目を瞑ってその瞬間を待つ

が、


「え、」

「なにしてんの？」


先輩の長くて綺麗な指は頬ではなく、

あろうことかつまんだのだ。

鼻を。



「だ、騙しましたね！！？」

「なにされると思ってたの？」

「それはもちろん、き、」

「き？」

「っていうわけないじゃないですか！！！」



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